2006.06.28

消費者教育の分科会打合せ

本年11月3日(土)、4日(日)の両日、日本司法書士会連合会主催の「消費者問題対応実務セミナー」が千葉県にて開催される予定です。全国の司法書士が、多重債務者及び悪徳商法被害者等の法的救済活動を推進するために必要な関係業務の実践力の向上を図るための全国研修会です。この1日目の分科会で、「消費者教育」についての研修会も予定されていて、私が所属している委員会の中で、企画班がつくられていて、私もそのメンバーになっています。

昨日は、その研修企画について、企画班のメンバーでネット会議をしました。まだ、企画はたたき台の段階ですが、各地の司法書士会が実施している消費者教育としての法律教室活動の中から、こんな工夫ができるんだあ!というような、元気がでるようなものを紹介したいねぇ・・・と、いろいろアイディアが出ました。また、日司連では、全国の司法書士会に、昨年度実施した法律教室事業についてのアンケートを実施していて、そこで具体的に問題提起があったことについても、何かお答えできるような、そんな分科会にしたいねぇ・・・という話もしています。

ちょうど、大阪では、昨年1年間にわたって、高校の先生方と弁護士、司法書士が法教育の授業づくりの勉強会をやりまして、その共同研究の中から、「法教育型」消費者教育と言えるような司法書士と教師との協働授業実践が3つの学校で実施できました。その先生方とは、弁護士と教師の法教育の協働授業、教師による法教育の試み、とも合わせて、「法教育実践報告&教材集(仮称)」づくりの作業をしているところです。たぶん8月中には完成しますので、私からは、当日、この中のいくつかの授業の報告ができそうです。

ということで、全国の司法書士のみなさん。この実務セミナーの消費者教育Ⅰ、Ⅱの連続分科会は、絶対おすすめ情報満載になると思います。手帳にチェックしていただいて、案内が入りましたら、即、申し込んでくださいね。

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2006.06.05

今年度も法律講座開始です

今日は、大阪司法書士会からの派遣で、大阪市内の高校の1年生約400人を対象に、消費者被害予防啓発のための「高校生法律講座」の講師をしてきました。私の今年度第1回目の出張です。

今回の講座のための被害事例などを調べていて、改めておどろいたデータがあったのですが、国民生活センターのホームページの中で、こどもの消費者トラブルの被害件数のデータが出てました。私たちが、高校生が携帯メールやネット被害にかなりあっているようだ・・・という雰囲気を感じていて、高校の先生方とお話しをする中でも抽象的にたいへんだぁ・・・と思っていたことが、やはり、こうして具体的な件数を示されると、高校生の被害予防・特にオンライン関連の被害防止啓発は重要だと気がひきしまりました。この数字は、今日のレジュメの中で高校生のみなさんにもお伝えしました。

教頭先生のお話では、これから3年間、いろいろな授業や課外活動の中で、消費者被害のことや様々な法律の勉強をするだろうが、1年生のはじめのこの時期に、生の社会の被害事例を知っている専門家に来てもらって他人ごとやないんだぞ・・・ということをちょっとでも感じてもらって、これからの学校生活の中で反復させたいのだ、というようなことを、この学校では考えておられるそうです。なるほど、「高校生法律講座」のそういう利用の仕方もあるんですね。

たまたま、教頭先生は数学の先生だということでしたので、「それなら、ぜひ、マルチ商法とからめて等比数列の話を教えてあげてください。」とお話ししましたら、ご自身がクレジットカードの金利の話などを絡めながら数学の授業で工夫をしておられたことなど、教えていただいて勉強になりました。

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2006.06.03

法教育の可能性

全国青年司法書士協議会の全国研修会が、今年は、9月2日、3日の2日間京都で開催されます。サイドバーでもご紹介してますが、その京都全国研修会のホームページができてます。

5月4日のブログにも書きましたとおり、私が企画に参加していて報告をする予定の「法教育の可能性」分科会(9月2日土曜日)の内容も、分科会情報として掲載されました。みなさんも、ぜひご一読のうえ、せっかくの機会ですから、多数ご参加いただけるとうれしいです。

予定では、司法書士と協働授業をしていただいた現職の高校の先生が、率直なご意見を言いに来てくださるそうです。ホンネの意見交換ができるといいですね。「総合法律支援法・法テラスと法教育」についてしゃべるのは、しゃべりだしたら止まらない私です。

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2006.06.01

教育基本法

昨日は、久しぶりにめちゃめちゃ早く帰宅したので、衆議院インターネット審議中継のビデオライブラリをチェックしました。ちょうど、昨日(5月31日)の衆議院の教育基本法特別委員会で、私の大学時代の恩師(社会科教育学の助教授で、卒論指導教官)である石井郁子議員が約30分の質問をされていました。

石井先生は、・・・現在の教育基本法が定められた際の検討について分厚い議事録?資料が残っていて、当時どのような議論がされた中でこの法律が制定されたのかよく分かる、しかし、今回の法案は、与党の検討会=ここには文科省の方もずっと参加されていたそうですが=がどのような審議をし、賛否両論どのようなものがあって提案されたのか数行の結果を示した資料しかなくわからない、中教審の審議結果とも大きく異なるがなぜ異なることになったのかも説明がない、これでは、国民への説明になっていない・・・という趣旨の質問をし、与党の議事録を政府が出せという立場にないという大臣や官房長官の答弁に対し、・・・同席した文科省の方がどのような説明をしたのかは政府の責任として説明すべきである・・・と追及されていました。

まったく、石井先生のおっしゃるとおりです(すみません。恩師なので、敬語がはずせません)。最近の国会は、この教育基本法案にしても共謀罪新設法案にしても、何でも突然ポンと法案が出てきて、数の力であっというまに法律にしてしまおう・・・という傾向が極めて強くなっているような気がしてなりません。国会議員のみなさんにも、きちんと「法教育」を学んでいただきたいものです。

“われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである

学生時代、教育基本法前文のこの一節を読んだとき、当時教師をめざしていた私は、身がひきしまる思いがしたものです。将来、私が教える子どもたちが、この理想の実現のために立ち上がっていく、そのような子どもたちを育てられる教師になろう、そのためには、今、しっかり学ばなければ・・・と思ったものです。

この教育基本法の精神は、決して間違っていない。現在の教育現場や社会が抱える問題の多くは、この教育基本法の精神に反する教育が行われているからではないか・・・教育現場にいない私には断定はできませんが、常々そう感じています。本当に現行教育基本法がすべての元凶なのか、そこのところの十分な議論をつくさないうちに、検討経過の十分な説明もなく、思いつきのような手法で、次代を担う子どもたちの教育という大切なものの根本精神を定める法を変えてしまうことは、国家百年の大計を誤ることになると思います。

他にも、当初、「男女共同参画社会への寄与」となっていたところが「男女平等~」に変更された経緯や、「我が国と郷土を愛する」態度を養うことを法律で規定することの誤りについても、追及をされていました。これらも、とても重要な論点です。十分な議論が必要です。

間違っても、強行採決なんてさせてはいけないと思います。
多勢に無勢かもしれないけど、石井先生ガンバレ!・・・(教え子より)

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2006.05.29

「市民と法」特集・・その後

「市民と法」誌の2006年4月号(第38号)に、「法教育と実務家の接点」という特集が組まれ、私のつたない原稿も掲載していただきました ・・・・という記事を覚えていただいてますでしょうか?

みなさん、もう読んでいただけましたか??

今日は、この特集記事の企画でお世話になった「市民と法」誌の編集者の方が、大阪に来られたついでに、私の事務所まで来てくださいました。
「読者アンケートでも、この特集は好評でした」と教えていただき、ほっとしました。

最近、疲労こんぱいのこまきですが、ちょっと元気がでました。

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2006.05.04

法教育の分科会打合せ

みなさん、ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?
私は、このさわやかなお天気の今日は、京都で会議でした!

全国の若手司法書士の団体=全国青年司法書士協議会の全国研修会が、今年は、9月2日、3日の2日間京都で開催されます。“「わざ」と「こころ」~専門家の知識と倫理~”をメインテーマに掲げた京都全国研修会のその1日目(9月2日)に、「法教育の可能性」という分科会が開かれる予定です。その中身をどうするか、何を討論し、どんな成果を持って帰ってもらったらいいのか・・・・といったことについての、同研修会の実行委員会(京都会)のみなさん、分科会の担当者のみなさん(千葉と神奈川、そして私)と、5時間!にわたっての会議だったというわけです。

いろいろな論点が浮かびあがってきましたが、現在の法教育をめぐる動きだとか、実際の授業例だとか、学校の現場の教師の意見だとか、最後は、司法書士がなぜ学校に、教育に関わっていくのかというところも再確認したいだとか・・・みんなで一緒に考えたいおおよその骨子がまとまりました。これから、本番に向けて詰めていかなければならないこともたくさんできました。
みなさん、絶対、おすすめ分科会になりますよ。(*^_^*)

ということで、全青司の仲間のみなさん。京都全国研修会では、他にも参加してみたい分科会があるとは思いますが、ぜひぜひ、法教育の分科会にご参加くださいね。「生」こまきウォッチングの機会でもあります(!?)から、どうぞ、お楽しみに。・・・・ちなみに、青年会員でない司法書士の方も参加できるそうです。お近くの青年会の方に問い合わせてみてくださいね。

・・・・と、濃い~ぃ会議の後は、京都会のみなさんのおすすめのお店で、おいしいお食事をいただいて、京都の「味」だけはたんのうして帰ってきました。

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2006.04.19

法教育勉強会

昨夜は、高校の先生方と司法書士、弁護士有志による法教育の勉強会でした。
昨年の3月から1年間、メインテーマは、「高校生に労働をどう教えるか」として、法教育の授業案づくりを続けてきた勉強会です。この1年の取組みの中から、労働法分野に限ることもなく、様々な学校の様々な授業で、弁護士と教師、司法書士と教師、また、教師独自の法教育の実験が行われました。新年度も、引き続きこの勉強会を続けましょうよということと、せっかく一年間試行錯誤で取り組んだ授業について、まとめとなる資料集をつくりましょうよ、という話が先日まとまり、昨夜は、その第一回の打合せでもありました。

まだ、どのくらいの規模の資料集になるのか分かりませんが、紹介する授業と、紹介の形式を相談して、この次にみんなで下書きをして持ち寄ることになりました。授業のねらいを明確にしようとか、授業の流れ図を作って載せようとか、生徒の感想も載せましょうとか、この授業を法律専門家と一緒にやるとしたらどのように役割分担をするのか、教員だけでやるとしたらどの点に留意すればいいのかという提案もできればしたいですねとか、すぐ使える資料は載せたいねとか、いろいろな意見を取り入れましょうということになってます。

そんなにすぐにはできあがらないでしょうが、面白いものができそうです。・・・というか、私も執筆分担がありますので、がんばって書かないと・・・。教育実習の時以来、何十年ぶりに、指導案のようなものを作ることになりそうです。

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2006.04.12

法テラスのアンケート

4月10日に日本司法支援センター(愛称・法テラス)が設立されました。
法テラスは、「総合法律支援法」という法律に基づいて設立された法人で、10月からは、法テラスのコールセンターに電話をすれば、全国のどこにいても法的トラブルを解決するための情報が得られるようになります。
くわしいことは、法テラスのホームページを見ていただくとして・・・。

その法テラスのホームページで、4月23日まで、市民のみなさまを対象にアンケートをやってます。
関係者は応募できないらしいので・・??司法書士はだめでしょうね??
「情報提供を利用するとしたら、どのようなお問い合わせをしたいと思いますか?」という回答項目がありました。
司法書士としては、「登記」が多く選択されるだろうか、というのは関心がありますね。それから、やっぱり「法教育」の選択肢はないのですが、問い合わせたい内容を自由に記載できる「その他」欄がありますし、法テラスへの意見・要望欄もありますから、「法教育を手伝ってくれる専門家の情報」のことを書いてくれる人がいないかな??と、つい思っちゃいました。(そんな私の思いについては、「市民と法」に寄稿した原稿の中でいっぱい書きましたので、是非ご一読ください。)

現時点で、法テラスはどの程度、市民のみなさまに認知されているのかな? アンケートの総数はどのくらいになるのかな? というのも、そもそもの関心事ですね。さて、どのくらい反応があるのかな??

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2006.03.30

「市民と法」誌で法教育の特集が組まれました(追記あり)

今日は、私は、株式会社民事法研究会の回し者です。(^_^;)

「市民と法」誌の2006年4月号(第38号)に、「法教育と実務家の接点」という特集が組まれ、私のつたない原稿も掲載していただきました。同誌は、司法書士を中心に購読されている雑誌で、年間予約購読制ですので、一般書店では販売されていないと思います。が、全国の司法書士のみなさん、是非、本号を入手して、読んでみてください。私たち司法書士が長年取り組んできた法律教室活動、消費者教育の取組みが、こんなに素晴らしいものであって、さらに広がる可能性があるのだということが、確信できると思います。

ちなみに、目次をご紹介しておきます。敬称略ですが、ごめんなさいです。

Ⅰ 「法教育とは何か」・・筑波大学の江口勇治教授(旧法教育研究会、現法教育推進協議会の委員です)
Ⅱ 消費者教育と法教育─消費者教育実践に関連して・・広島修道大学の柏木信一助教授(何度かこのブログにもコメントをいただいています)
Ⅲ 司法書士の法律教室活動の歩みと今後の課題・・高橋文郎司法書士(旧法教育研究会、現法教育推進協議会の委員で、日司連初等中等教育推進委員会の委員長です)
Ⅳ 当事者主体の紛争解決と「法教育」─日本司法支援センター(法テラス)に関与する法律専門家の責任・・小牧筆
Ⅴ 法教育モデル校での授業を参観して・・原田大輔司法書士
Ⅵ 「できれば前例どおりに粛々と・・・」の世界を打ち破る・・佐藤功教諭(大阪の府立高校の先生です)
Ⅶ 法教育への取組事例
 ⅰ 中学生の裁判ウォッチング・・丸山孝一司法書士
 ⅱ 「考えさせる」授業の取組み・・菊地啓介司法書士
 ⅲ 国語の授業と法教育─国語教師と司法書士のコラボレーション授業・・西脇正博司法書士
 ⅳ 児童養護施設での取組み─全青司での活動を中心として・・伊見真希司法書士

(追記)京都の杉田和哉司法書士のブログ、上記の高橋委員長のブログにも紹介記事を見つけました。

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2006.03.22

法教育についての意見交換

今日は、日本司法書士会連合会の初等中等教育推進委員会(法教育の担当委員会です)の会議で東京に来ています。いつもは日帰りをしているのですが、今日は、日本弁護士連合会の市民のための法教育委員会の委員お二人をお招きして、私たちの委員会と法教育についての意見交換、情報交換をし、そのあと懇親会もしましょうということでしたので、ゆっくり時間をご一緒しようと、宿泊をすることにしました。

弁護士さんが言ってましたけど、法教育をやっている人たちと話していると、すごく意気投合するというか、共通言語でお互いに話し合えるとか、学校へ行くと楽しいねとか・・・私たちも、そうそう、うんうん、みんないい人たちばかりで、学校へ行ったら逆に元気をもらって帰ってきたりしてね・・・と、そんな楽しい話もいっぱいしました。

日弁連での様々な取組みについても、参考になることが多々ありました。日本司法支援センター(法テラス)との関係では、少なくとも、法テラスに「法教育についての情報がほしい」というアクセスが来たときに、弁護士会、司法書士会を紹介できるシステム、そして、紹介された私たちがどんなことができますよという情報をどれだけ整備しているか、「そんなん知らんよ?」という対応がされることがないような、そのような体制をとっておかなければ、ということについても、意見交換をしました。

押したり引いたりつついたりしている場面や対象が違っていても、法教育を推進していこうよというところでは間違いなく一致していて、すごく心強い思いがしました。

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2006.03.12

“イチャモン”から“応援団”へ

今日は、全国高校生活指導研究協議会(高生研)・近畿ブロックゼミナールin神戸の第二日目の「全員参加型ワークショップ」に参加してきました。「学校への“イチャモン”から“応援団”へ─今、学校の内と外とをつなぐもの」というテーマで、大阪大学大学院の小野田正利教授と、ラジオDJで小学校のPTA会長をしている「レモンさん」こと山本シュウさんお二人の講演と、参加者全員参加型の討論会です。

小野田先生は、以前に、法教育を研究していた私たち司法書士のために貴重なお時間を割いていただいて、学校と外部講師の役割についての貴重なアドバイスをいただいたご縁がありました。そのときのアドバイスの一部は、現在、大阪司法書士会講師団マニュアルの一部に取り入れさせていただいてます。今回も、外部講師として学校と関わる司法書士の法律教室活動にとって、有意義な情報交換ができる!ということで、大阪の中井明子司法書士と二人で参加させていただきました。大阪、兵庫、京都、滋賀だけでなく、熊本とか遠方から参加の先生がいらっしゃったり、学生さんやPTAのみなさんがいらしてたり、熱気むんむんのところに、テンションの高いお二人の講師・・・。あっという間の4時間。すごいパワーでしたよおぉ・・。(^_^;)

小野田先生は、学校が、保護者や地域からの「無理難題要求=イチャモン」が持ち込まれる場になり、教職員はサンドバック状態、学校は過剰防衛・・・と深刻な状況を示されて、でも、その中でも、問題の根っこが自分たちにあるんだと気づいて学校とつながるチャンスをどうつくるのか、先生を応援したくなる、そんな開かれた学校づくりを学校側も親や地域側も、見つけていけるような取組みを・・・というお話です。

山本シュウさんは、なんでうちの子の小学校はこんなショボイ運動会を平気でやってるねん・・というところから、PTA会長になって、教育は「みんなの問題」だ、こどもたちのために、今の学校、教育をなんとかせなアカンねん、みんなで学校の先生を守ったろ、こどもたちに本気のおとなを見せたろ・・と、PTA活動をしてるお話です。(この話は、小学館から『レモンさんのPTA爆談』という本になってます。すごい面白くて、感動!もんです。)

共通するのは、今のこどもたちを、しっかり育てたいという思い。そのために、教師は親にわかってもらいたいけどイチャモン対応で疲弊している、親は何かできることは?と思いながらつながれない・・・。でも、その中でも、親にできることあるんちゃうん、PTA活動は損なことではなく、いいことがいっぱいあるねんで、というシュウさんのお話は、全国のお父さん、お母さんに是非聞いてほしかったなあ。そして、何より思ったのは、こどもたちを何とかしたいと思っている教師集団、学校と、保護者、地域の人たちが協力しあって学校をなんとかしようとしている姿を見せることが、何よりもこどもたちを育てることになるんだろうな・・ということです。

私たち、司法書士の活動は、こどもさんたちの長い人生の中では、ほんの1~2時間の「法律教室」という形で法教育に関わるだけの、とても小さな活動ですが、この社会の状況の中で、学校の教師のみなさんだけでは伝えきれない現実の社会の様子を少しでも伝えるお手伝いをしようという活動です。こうして、こどもさんたちに、みんなのことを考えているおとながいるんだよ、ということを伝えることも、学校「応援団」になるのでしょうね。
・・・とまあ、この4時間の感動を、ブログの一言でまとめるのは無理です。・・・今日は、舌足らずでごめんなさい。

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2006.02.19

市民法律教室シンポジウム(追記あり)

今日は、全国青年司法書士協議会主催の「市民法律教室シンポジウム」が東京の日司連会館でありました。
私は大阪司法書士会の教員との協働授業づくりの取り組み報告と、日司連初等中等教育推進委員会からの報告を高橋文郎委員長とともに行うということで、昨日の委員会に引き続き、一泊しての参加です。

全青司のみなさんの取り組みとして、(1)児童養護施設における法律教室活動、(2)ホームレスのみなさんへの法律教室活動、(3)小笠原での出張法律教室活動、の各取り組みが紹介されました。特に、児童養護施設での取り組みは、心に残りました。施設で守られているがゆえに社会を知らない(ATMを見たことがない、こづかい管理の訓練がない)こどもたちが、18歳になったらわずかの給付金と貯金を持って「退所」を余儀なくされる、そのこどもたちは、すぐに消費者被害の餌食になってしまう・・・という話。また、虐待体験者などは、おとなとの接触がうまくできないこともあり、外部のおとなとの関係を持てる機会としても、施設側に歓迎されているという話。途中で、こどもさんたちからのお礼の手紙(ファンレター?)が回覧されましたが、「今日、一緒に聞いていた小学生たちは、たぶんまだ話がわからなかっただろうけど、とても大切な話だったから、あの子たちが中学生になったころ、また話に来てやってください・・」というような手紙があって、胸がつまりそうになりました。手弁当で、心も育てる大切な活動をされている全青司のみなさんに、敬意を表したいと思います。

全国の法律教室の取り組みでは、(1)静岡会の生徒さんたちの参加型授業と講師担当チーム結成について、(2)京都の青年会のみなさんの「よのなかの歩き方瓦版」新聞発行の取り組み、(3)岡山会と岡山リーガルサポートによる市民向け法律教室活動の取り組み、(4)北海道女満別の司法書士さんが一人で地元高校の公民科の授業に飛び込んでいった「ひとりでできる法律教室」について、(5)それと私から、大阪会の教員との協働授業の取り組みの経過と、私の今期のおすすめ授業を二つご紹介する、というメニューでした。・・・いつもどおり、法教育の話になると止まらない、私の話で、ずいぶん時間を食っちゃいました。どうも、ごめんなさいです。

日司連の初等中等教育推進委員会からの報告では、高橋文郎委員長から、法律教室活動の歴史、法教育研究会報告書の話、法教育推進協議会になってからの動向、裁判員制度広報にすり替わってきているようなところがあって軌道修正をかけようとしていることなどが報告されました。私からは、もちろん昨日のメインテーマの日本司法支援センター(法テラス)の準備で法教育の課題がまったく抜け落ちてしまっていることを説明し、地元の法テラスに働きかけをしていただけないでしょうか、という訴えをさせていただきました。・・・これもやっぱり、話だしたらとまらない、私の話で、ずいぶん時間をくっちゃいました。かさねがさね、ごめんなさいです。

今年度は、日司連の組織上のいろいろなことがあって、各地の単位会で活動されている講師のみなさんと直にお話しをし、地元の悩みを伺い、アドバイスをさせていただいたり、経験交流や中央の動きをお伝えして・・・ということがほとんどできませんでした。わずかに、先日の消費者被害救済セミナーの分科会でのみなさんとの交流と、本日の全青司のみなさんとの交流だけに終わってしまいました。すごく残念です。でも、今日もそうですが、各地でがんばっているみなさんのお話をうかがうと、本当に同じ思いで・・・勇気がわいてきます。どうもありがとうございました。

(追記)全青司現会長の小澤さんのホームページで、私の発言にも触れていただいてます。
私を「法教育」研究に導いてくれた山田喜代隆さんのことにも触れていただいてます。私も、昨日の帰りの新幹線の中で、山田さんのことを考えていました。・・・ご参考に。

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2006.02.18

法教育と日本司法支援センター(法テラス)

今日は、日本司法書士会連合会の初等中等教育推進委員会(法教育担当の委員会です)の会議のために、東京に来ています。

今日の議題の大半は、4月に設立し10月から本格稼働をする、日本司法支援センター(愛称「法テラス」)に関するものでした。総合法律支援体制(司法ネット)と「法教育」とは、車の両輪、いわば司法制度改革の二本柱ともいうべき関係にあります。どういうことかと言うと・・・。

法や司法制度を自分が主人公として使っていくんだという意識を持った国民(市民)が、自分の力で法や裁判に関する情報や法律専門家の情報を入手しようとしたときに、自分でどこに行けばいいのかを調べるアクセスポイントとなるのが「法テラス」であり、「法テラス」から紹介される情報網とその先の専門家の支援の全体が総合法律支援体制(司法ネット)なのです。この「法や司法制度を自分が主人公として使っていくんだという意識」を育むのが、思考型・社会参加型の特色を持つ「法教育」です。つまり、「法教育」で育まれた市民が「法テラス」にアクセスし、そこから紹介された司法制度や専門家の支援を受けながら「法教育」でつちかった力を使って紛争解決をしていく・・・それが、司法による事後チェック型社会の姿なのです。(よく誤解をされているのですが、「法教育」は、裁判員を養成するための教育ではありません。)

「法テラス」ができました。「法教育」はありません・・・。ということでは、「法テラス」は、ただのたらい回し機関にしかなりません。法律専門家が、市民が「法教育」を受ける機会を保障していく、総合法律支援体制(司法ネット)を構成しているすべての関係者が「法教育」の基礎教養を身に付けている、そういう「法テラス」をこれから作っていかなければ、総合法律支援体制は、絵に描いた餅に成りかねません。

そこで、法務省法教育研究会報告書でもこの点については、「日本司法支援センター」と一項目をあてて指摘しているところです(報告書の26頁、第3、5、(2)①ウ)。

ですが、本日の委員会で得た情報を総合すると、2月16日の大阪のプレ地方協議会で大阪司法書士会の北田会長が「法教育」のことを指摘し、積極的に情報提供をしていきますと言ったのが、全国的にも第一号発言に近いようです。・・・・ということを知って、びっくりしてしまいました。同じ法務省の所管の話だから、当然、みんなで準備をしているのだと思っていたのですが・・・。

全国で、「法教育」に関わっているみなさん。是非、地元の「法テラス」の準備がどうなっているのか、「法教育」と「法テラス」の関係は考えてもらえているのか、少なくとも、関係機関の「法教育」の実施状況や講師リストが情報として地元の「法テラス」のホームページに掲載されるようになっているのか?・・・ちょっと注目してみていただけませんか?

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2006.02.16

日本司法支援センター第2回プレ大阪地方協議会

今日は、大阪弁護士会館にて、日本司法支援センター(愛称「法テラス」)の第2回プレ大阪地方協議会が開催されました。総合法律支援法に基づいて、本年4月に設立され、10月から本格稼働を始める法テラスの準備状況の報告を受け、大阪地方準備会と関係機関との質疑応答、意見交換をするための協議会でした。
私も、大阪司法書士会人権委員長の立場で参加をしてきました。・・・こっそり日司連の法教育担当委員という立場でも参加しているつもりでしたけど(^_^;)

冒頭、日本司法支援センターの理事長就任予定者である金平輝子氏のあいさつから始まり、佐伯照道大阪地方準備会委員長からのあいさつと報告、宮﨑誠日弁連日本司法支援センター推進本部本部長代行からの経過報告に引き続き、大阪司法書士会の北田五十一会長から、準備状況の報告の一つとして、司法書士会の取り組みの現状報告がありました。

北田会長からは、日司連の準備状況の概要をまず説明し、大阪司法書士会としての取り組み報告では、(1)司法書士総合相談センターとしての法テラスの受入体制を準備していること、(2)人権問題では、女性とこどものための専門相談会に引き続き、高齢者の人権問題の取り組みを開始していること、(3)介護保険法に基づき設置される地域包括支援センター、成年後見センター・リーガルサポート大阪支部、「法テラス」との連携を高めつつ市民の司法アクセス権を拡充するため、ワーキングチームで対応策を検討していること、(4)今後の展望として「困ったときには法テラス」と市民の皆様にアクセスしようという姿勢をもっていただくためには「法教育を受ける機会の保障」をすることが重要であると考えていること、などが報告されました。
特に、法教育については、法務省法教育研究会報告書でも指摘された日本司法支援センターと法教育との強い関係、将来展望の指摘を引用し、今年度の大阪司法書士会の高校生法律講座の実施状況の実績もお示ししたうえで、大阪司法書士会として、まずは、講師名簿の整理、講座内容の整理を始めて、法教育の情報提供に備えようとしていることも紹介されました。

法教育の取り組みの重要性については、その後の質疑応答で、市民団体の方からの発言でも指摘がされました。その方のお話では、消費者被害にあった市民がどこに相談してよいか思いついて各種の相談窓口に到達するのはわずか5%というデータがあるそうです。そのような市民が、「法テラス」にどうやってたどりつくのか、宣伝も必要だし、中・長期的な展望として、高校や大学の教育に取り入れるような周知のしくみを検討していかねばならないのではないか、という趣旨の指摘でした。法務省総合法律支援準備室から説明に来られていた小倉真樹上席企画官も、教育も含めて広報を検討していく必要がある、という趣旨の回答をされていました。

大阪地方準備会の皆さんも、法務省準備室も、そして会場の関係機関、市民団体の皆さんも、いずれも「法テラス」が器だけ、たらい回し窓口の一つになるようなことがあってはならない、いつでもどこでも困ったときは「法テラス」と頼りにされ、その情報提供した先の関係機関で適切な対応が受けられる、ましてや窓口担当者や相談員による二次被害などあってはならないことだという、実質の伴う支援機関としていきたいのだ、ということがひしひしと伝わってくる、そんな協議会でありました。

金平予定理事長さんは、この大阪の熱い思いを、どのように受けとめていただいたでしょうか?優しそうな目をした方でしたね。

法教育と「法テラス」、地域包括支援センターとリーガルサポートと「法テラス」。大切な視点であって、その準備に取り組み始めている大阪司法書士会の準備状況について、北田会長が報告したことは、とても意義のあることだったと思います。全国のみなさん、地元のプレ地方協議会では、そういう話は出ていますか??

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2006.02.09

生徒さんたちがシナリオづくり

今日は、大阪南部の府立高校の2年生に、法律講座に行ってきました。
こちらの高校では、秋頃から各クラスで悪質商法についての寸劇のシナリオをつくって、それを題材に司法書士が解説をする形で、法律講座ができないでしょうか・・ということで、相談をいただいて、打合せをした結果、各クラスの担任の先生に担当の司法書士が1名ずつペアをつくり、電話やメールで「どんなシナリオができましたあ??」という問い合わせをしながら、授業をつくりましょう・・・ということで取り組みをしていただきました。
クラスごとの関心にあわせて、すごく凝ったシナリオができたクラス、大阪司法書士会のシナリオ集を利用して作ったもの・・と各クラスそれぞれの授業ができました。で、7人の司法書士がやった授業も、それぞれの工夫で、ぜんぜんちがうのができあがったようです。
私の担当したクラスの生徒さんたちは、すごい舞台設定で、商品もこりにこったシナリオを作ってくれたので、説明もすごい難しいのをしなくちゃあならなくなって、分かりやすい言葉に置き換えてがんばってみましたけど、ちょっと消化不良だったかも?
で、質問は?というと、アルバイトの話が出てきて、・・・そうやん、みんな自分のアルバイトの話でシナリオ作ってくれたらよかったのに・・・(>_<)・・・と思いました。うーん、そういうアドバイスをしてあげたほうがよかったなと反省です。でも、シナリオは、結構面白かったです。

平成17年度の大阪司法書士会の法律講座は、あと数校残ってますが、私の分担は、これで終わりです。
来年度も、みなさん、どうぞよろしくお願いします。

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2006.02.02

消費者問題から人権を考える法律講座

今日は、大阪東部の府立高校で法律講座です。2年生のみなさんが、14の分科会に分かれてホームルームの時間に「人権講座」に取り組まれました。その中の1つの講座が「消費者問題から人権を考える」というもので、高校の先生と私とで、協働授業をやりました。クラスもバラバラで、担当の先生もはじめての生徒さんばかりで・・・という特殊な授業で、盛り上がるかなあと心配しましたが、先生が先着順の班分けのくじを作ってくれてゲーム感覚で席が決まり、レジュメに工夫をしていて班長さんが自然に決まるしくみになっていたり、生徒さんたちが乗ってきやすい雰囲気を作っていただきました。さすがですね、学校の先生。

「人権」と名付けると、何だかかしこまった授業のように思いがちの高校生のみなさんに、実は、「人権」って、自分のことだよ、ということを分かってもらいたいんだ、というのが、学校の先生の思いでした。

そこで、私が「消費者問題」の消費者って、自分のことなんだよ、という話から始めて、契約についてのいつもの話をしました。「契約をしたことがある人は?」という質問に誰も手が上がらなかったのですが、買物の契約=売買契約という説明をすると、「えーっ。そんなんやったら、毎日してるやんかぁ!」という、うれしい反応があがりました(ヤッタね!)。

そこで、今日は、「借金の契約」の話です。借金は「返す責任があるよね」というとことから始めて、実は、平成16年の1年間に全国で自己破産の申立をした人は何人でしょうか?という質問をレジュメに書いて、ヒントとして、平成16年の日本の推計人口、全国の地方裁判所の数、平成15年の全国の交通事故数と交通事故死者数を書いておきました。「5000人くらい、交通事故死者より少ないと思う」という反応に、21万人という数字を出して、日本人604人に1人・・・「え”ーっ!」と、これまたうれしい反応です(いい子たちです)。

今日は、私が相談を聞いたり自己破産申立を手伝った方々の借金のきっかけとなった事例を構成して、8人の人の借金のきっかけをレジュメに書いてみました。実は破産したという結果を言わずに、どの人のケースだったら、借金してもしかたがないと思うか、他に方法がないのか、班で討論をしてもらいました。ここの進行や意見聴取は学校の先生が仕切ってくれました。さすがです。面白い意見がいっぱい出ましたし、他の班の意見に「それはあかん」とかいうツッコミも結構あって、楽しかったですよ。

みんなの意見を検討する前に、「誰もどこから借りたということに注目しなかったねえ」ということで、年利29%と18%の利息の違いを計算してもらいました(みんな、携帯電話の電卓で計算するんですよ)。そんなに高いのか、とか、実は利息制限法があるんだ、とか、今、弁護士と司法書士で29%はおかしいと運動をしてるんだよ、とか、いろいろ話ました。

そこで、しかたがなかった借金でも、高い利息のところで借りるのとそうでないのと、利息制限法を知っているのといないのと、特に、進学のときは利息がいらないか低い奨学金を選択することの意味、といったこともお話ししました。そして、どうしても収入がないときに、本当に借金しか方法がないのだろうか?ということを考えるヒントの一つとして、たとえば、いきなり会社をクビにならないように、憲法や法律の規定があったり、失業保険や生活保護の制度があったり、そういう法律は、みんなで政治に参加して決めていくんだよ・・・・と、いろいろしゃべりました。

65分授業の50分くらいで終わってね、という打合せでしたが、ほとんど55分使っちゃいました。あと5分くらいで、担当の先生が、どうしてこのテーマの分科会をしたのかという思いを説明してくださり、それもまた、教え子さんとの実体験に基づくお話しで、胸をうたれる話でした。こういう連携プレーの授業は、いいですね。私も勉強になります。

で、感想文を書く時間が少なくなったんですが、白紙の用紙にみんな一生懸命「自分の言葉で」書いてくれて、みんな結構受けとめてくれたようでうれしかったです。最後に一人居残って、いっしょうけんめい書いてくれた生徒さんがいました。「ありがとうございました。おもしろかったです。」と言って帰っていきました。うれしいですね。今日は、いい日です。

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2006.01.28

ジュリスト特集「総合法律支援構想の実現に向けて」

昨日、いつものように、出勤しようと電車に乗って、ふと目の前の方が読んでいた日経新聞の広告に目が釘付けになりました。ジュリスト2006・2・1号(1305号)の特集は「総合法律支援構想の実現に向けて」だというもので、「法テラス」の動向に注目中の私ですから、さっそく購入をしました。

冒頭で、一橋大学の山本和彦教授の「総合法律支援の理念─民事司法の視点から」という総論にあたる小論が掲載されています。総合法律支援法が制定されたことの意義、総合法律支援の理念がどこにあるのか、ということの論説です(8頁くらいで、とても分かりやすい説明ですから、是非みなさんもお読みいただきたいと思います)。

あえて、私のつたない理解で要約をするならば、この「総合法律支援構想」というものは、国民(市民)に様々なレベルで存在する司法に対する「アクセス・バリア」=距離、費用、情報、心理的に裁判や司法に対して存在している「超え難い」「高く聳えている」壁?=を総合的に打破し、「裁判を受ける権利」を実質的に保障し、国民(市民)が自ら司法に、さらには法と正義にアクセスできるようにしていこうとする構想である、ということでしょうか。

この総合法律支援構想の基本法ともいうべき「総合法律支援法」の第1条(目的)には、「弁護士及び弁護士法人並びに司法書士その他の隣接法律専門職者~のサービスをより身近に受けられるようにするための~」というように、私たち「司法書士」のことが明示されているのです。改めて、司法書士の役割は重大だと、身が引きしまる思いで、論説を読ませていただきました。

さて、山本先生も、やはり「法教育」のことを指摘していただいてました。「心理的なバリア」・・・法や訴訟の利用を避けるという心理・・・このバリアを引下げていくには、「利用者の間に法・司法に関する情報が普及して」いくことや、「さらにそのための独自の取り組みも必要」だと指摘をされ、法教育研究会の座長をされていた京都大学の土井真一教授の論説「求められる法教育のすがた─司法ネットとの連携」『法律のひろば57巻6号』(2004年)での指摘を注記して紹介されています。また、今後の展望として、心理的バリアの打破という観点から、「国民に対する法教育の1つの拠点となることが法テラスに期待され得るのではないか」ということも述べられていました。

まだ、特集記事の全部に目をとおしてはいませんが、法務省の総合法律支援準備室の大塲亮太郎氏の論文(大塲氏は、この以前に、法教育研究会の事務局担当をされていた方です)や、多くの論説が掲載されています。みなさん、是非ご一読ください(・・・って、別に有斐閣の回し者ではありませんが(^_^;)・・・おまけ情報を申し上げると、巻頭に、高齢者虐待防止法に関する東洋大学秋元美世教授の小論「バルネラブルな人々と権利擁護」も掲載されていますから、1冊で2度おいしい雑誌です)。

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2006.01.26

「法教育」の会議

今日は、日本司法書士会連合会の初等中等教育推進委員会(法教育の委員会)の会議で、東京出張でした。

会議では、近畿司法書士会連合会で私が法教育について講義をした新人研修の報告、高橋文郎委員長がコーディネーター役で中央新人研修で実施したプロボノ活動に関するパネルディスカッションの報告、各地の取り組み状況の報告など、各委員からのいろいろな情報が出されました。
こういう様々な有益情報や、法教育そもそも論とかを、あちこちで講師活動をしている仲間の司法書士や教育現場の教師のみなさん、市民のみなさんにどんどん伝えていきたいし、各界の法教育の研究会や実践情報も仕入れに行きたいのですが、予算の縛りやらいろいろあって、なかなか思い通りにはいきません。

そんな中ですが、今、委員がそれぞれ委員として、また個人の立場だったり、何人かの委員が所属している全国青年司法書士協議会の構成員の立場だったり、様々な立場から、雑誌に原稿を執筆したり、集会に参加して報告をしたり、研究会に参加したりして、「法教育」の情報発信をしようといろいろ「たくらんで」取り組みをしています。そろそろ皆さんの目にも見えていくかと思いますので、ご期待ください?

今日、一番議論したのは、法教育研究会の「報告書」が、日本司法支援センター(法テラス)が提供する法や司法制度に関する情報の中に、法教育に関する情報の提供も想定しているのに、各地の地方準備会では、これに対する対応がまだできていないようだということです。ですが、私たち「報告書」の内容を知っている者としては、対応がされるまで待っているのではなくて、どんどん連合会内部の法教育情報を、私たちのアクセスポイント情報としてデーターベース化して準備していきませんか、というような検討をしました。

法テラスが作られるそもそもの趣旨は、法教育がめざす市民の司法制度への参加力養成と密接関連するものなのです。・・・・という話は、またおいおい触れていきたいと思ってます。

法テラスのスタートは、今年の10月1日です。みなさんの地元の様子は、いかがですか?

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2006.01.20

高校の先生方との勉強会(番外編?)

今日は、高校の先生方と法教育の授業案づくりをしてきた勉強会の番外編?です。大阪司法書士会館に皆さんをお招きして、今年度大阪司法書士会が実施した法律教室の報告と検討をする勉強会を実施しました。いつものメンバー以外の司法書士も参加して、大阪司法書士会法教育推進委員会から7名、講師団から私を入れて3名、京都司法書士会消費者教育推進委員会から1名で司法書士は計11名、社会保険労務士さん1名、高校の先生が5名とその教え子さんで法学部の学生さんが1名、という大人数でした。ビデオを観られる部屋が狭かったもので、みなさん窮屈で申しわけなかったです。

さて、今日の報告は、大阪の4つの高校と京都の1つの高校で実施したいろいろな形式の「教師と司法書士とのコラボレーション授業」の取り組みについてです。準備段階から本番でテーマとした内容、特徴や反省点、ビデオ録画をした学校は映像も観ながらの報告でした。ついこの間までは生徒の立場で、今は法学を学んでいる大学生さんが、「先生たちの授業が、こんなにいろいろと考えられて準備されてできあがっているとは知らなかった。」と言って驚いてくれてました。そうですよぉ、学校の先生も司法書士も、どうすれば「伝わる」のか、「考えて」もらえるのか、すっごい苦労して授業を創っているんですよぉ。学校の先生方にも、私たちの準備段階のいろいろな思いも伝わった(かな?)と思います。

私は、11月に実施した「授業の一環」として取り組んだ講座の発表をしました。この講座は、1年かけてやる授業の一環として、担当の先生が半年かけて教えてこられた授業の内容を、司法書士が専門家として具体的な身近な例で示す・・というものでした。私たちがいつもやっている単発1時間の講座では伝えられることは限られますが、全体の授業の意図を踏まえた講座ならば、単発1時間の具体例の講座だけでも伝わることがあるのではないかと、ちょっと欲張った実践です。まだまだ練れてないですが、皆さんの感想をうかがうと、ちょっとプチヒットだったみたいです。

「せっかく専門家に来てもらう授業がハウ・ツーで終わるのはもったいない、私たちが教えている抽象的な事柄を専門家の言葉で練り直して伝えてもらうことは大切だ。法律ががらっと変わっても使えるものを伝えてほしい。」というようなことをある教師の先生がおっしゃいました。その「使えるもの」が、法教育がめざしている力なのでしょうね。でも、それを単発1時間の講座や講演で私たちが伝えるのは無理。絶対に教師の皆さんの主導や協力が必要です。そこらへんのサジ加減?、教師も司法書士も無理なく取り組めて、生徒さんたちが考えるきっかけになる授業とは???・・・・まだまだ、試行錯誤は続きます・・・。

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2006.01.12

今年最初の「高校生法律講座」

今日は、大阪南部の府立高校で、大阪司法書士会の高校生法律講座を実施してきました。3年生7クラスを対象に、各クラスの担任・副担任の先生と司法書士がペアになって、協力協働型の「総合」の授業として取り組みをしました。司法書士は男性4名、女性3名の7名のチームで行かせていただきました。

最初の1時間は学校の先生が中心になって、「契約」ってみんなの身近なところにあるんだよ・・ということを知ってもらうための前振り授業をしました。身近な契約の文書として旅行のパンフレットの約款などを例に、契約クイズをいろいろやります。答えは先生から言っていただきながら、解説や補足を私たち司法書士がやります。次の2時間は、司法書士の授業です。就職商法のトラブルを寸劇にしたシナリオを使って、生徒さんたちにショートコントをしてもらいながら、少しずつ、どうしたらよかったか、とか借金の話などの解説をしていきました。ショートコントの指導は、学校の先生方にお願いをしていたのですが、生徒さんたち、セリフを見ながらですが、なかなか上手にやってくれました。

・・・騒々しかったり、けっこうにぎやかな生徒さんたちでしたが、やっぱりポイントになるところは聞いてくれていたようです。感想をざっと読ませていただきましたが、結構いろいろ書いてくれていてホッとしました。卒業前に、少しでも役にたつ話、印象に残った話があったかな? うちの娘と同じ年のみなさんを見ていると、がんばれよっ!て、いつも思います。

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2005.12.24

近畿司法書士会連合会の新人研修

昨日は、近畿司法書士会連合会(近司連)の司法書士修習(新人研修)の4日目で、私は、「市民のための司法とは─法教育の視点・人権の視点」というテーマの講義のうち、法教育についての講師を担当してきました。

この講義は、近司連新人研修の冒頭の、倫理や裁判に関する業務研修の最後の2時間の講義で、前半の総まとめとしての内容でもありました。業務の場面で出会う「当事者」である市民のみなさんとの関係で、司法書士はその立ち位置をどこに置くのか考えてもらうきっかけとしたい、という講義を意図しました。前半は、司法制度改革の議論の中から提案された「法教育」に関わる視点から小牧が、後半は、専門家による相談者への二次被害防止にもかかわる「人権の視点」から奈良県会の西山弓子司法書士が担当しての講義でした。

前半の私の1時間では、「法教育」とは何かを知ってもらうこと、未来の当事者であるこどもたちを育てることに、社会の一員として、法律家としてどう関わるのかということ、そして一つひとつの個別事件の中で、当事者をどうエンパワメントしていくのか考えてほしいことを、がんばって伝えたつもりです。

近司連の各単位会の法教育担当者のみなさんからも協力をもらって、近畿各会の取り組み状況や担当者から新人のみなさんへのひとことメッセージを一覧にした資料も配付し、大阪会の法律講座の講義風景のビデオも少しですが視聴し、講師にもなってくださいという宣伝もしました。

「みなさんも、法教育の魅力にとりつかれちゃってください!」というのが、私のまとめです。

後半の1時間は、西山さんが担当して、ドメスティック・バイオレンス問題と司法書士業務との関連、DV等の人権問題に「気づく」ことの重要性、ジェンダーの視点について、高齢者虐待と地域ネットワーク結成の話、セクシュアル・ハラスメントの問題と職場環境配慮義務、プロボノ活動について、などの講義がされました。

新人のみなさんにとっては、受験時代にはどれも想像もしなかった話ではなかったでしょうか。約240人の受講生の真剣な視線を感じました。

「法教育」についての研修は、今年度の近司連定時総会で私が代議員として質問をさせていただいた「近畿全体としての講師養成研修や、研究の共有化」に関わる問題として、研修部でご検討をいただき、新人研修で研修すべきテーマとして取り上げて頂いたという経緯がありました。西山さんの人権研修も、昨年度から取り入れていただいたものです。いずれも、近畿ブロックでの講義が、全国唯一のものではないでしょうか。大切な研修課題ですから、全国のブロックや中央研修にも取り入れていただけるように、また、あちこち働きかけていきたいと思ってます。

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2005.12.10

法教育公開授業の参観

今日は、文部科学省の「法教育教材開発校」の指定を受けた大阪北部の中学校で、法教育の公開授業を中心とした「地域教育集会」が開催されました。1年生と2年生は、ルールづくりを通じて法やルールの基本となる考え方を学ぶ授業に取り組み、3年生は、保護者と共に裁判官・検察官・弁護士の協力を得て模擬裁判授業をする、というものでした。そこで、大阪司法書士会法教育推進委員会の中井副委員長と一緒に参観に行き、私が1年生の授業(マンションのルールをつくる)を、中井副委員長は2年生の授業(ゴミ置き場のルールをつくる)を、それぞれ参観しました。

私が参観したクラスは、ペットを飼うことが許されているマンションではあるが、飼い方が悪くて近所の方々が迷惑をしている・・・というマンションで、みんなが気持ちよく暮らせるルールをつくるという授業でした。6班に分かれて、それぞれの班が、猫を飼う人、犬の鳴き声に悩む人、赤ちゃんが居る人、管理人さん・・・とそれぞれの部屋の住人の立場に立ち、自分の立場や意見を整理し、全体に発表します。そして、相手の言い分を聞いて考えながら、お互いが少しずつ譲り合えるルールを班で考え、全体で討論をしていくという、連続2時間の授業をしました。

この教材の原型は、法教育研究会が昨年11月にまとめた「報告書」で発表されたルールづくりの教材例です。ぎょうせいから『はじめての法教育』という書籍になっていて、ワークシートもこれを利用したものを使っていました。「法教育」でなぜルールづくりの思考型・社会参加型授業をするかと言うと、法が多様な人々が共生するための相互尊重のルールで、みんなが守れるみんなで考えたルールをつくり、これを守ることで、実は生活をより豊かにすることができるのだ、ということを認識してもらうためです。法の生まれる必然性や法の基本原理を理解してもらうことにもつながる教材です。

ただし、この教材は、中学3年生を対象として書かれたものです。
グループ討論や発表される意見、その後の全体討論を聞いていて、1年生には、少し題材が身近でなかったり、ディベート形式の討論に慣れていなかったり、ということを感じました。

休憩時間に、担当された先生にお話をうかがうと、この授業の前に、導入的な授業として、校則(制服をきちんと着ることや、学校でお菓子を食べない、など)という身近なルールを考える授業をしたので、ルールの必要性はつかんでくれたようだとのこと。でも、本番の題材については、やはり少し身近ではなかったように感じられているようで、マンションに住んでいる生徒さんもクラスで4人しかいない、ともおっしゃってました。

2年生の授業を参観した中井副委員長の話では、2年生になると、その立場の人になりきって討論するディベートも慣れてきているようで、熱が入っていたそうです。1年の差は、やはり大きいようです。研究指定校ということで、教材を大幅に変えることができなかったのかもしれませんが、ここは、生徒さんの発達段階や地域の特性を考えて、より身近に感じられる題材でのルールづくり教材を開発したほうが良かったように思いました。

さて、午後には、裁判官、検察官から、本日の講評がある・・・ということで、何を話すのかと思っていたら、裁判員制度の説明、刑事裁判の話・・・。せっかくルールづくりを学んだ生徒さんたちがいるのに、その授業にどんなねらいや意味があったのか、というお話をしてあげて欲しかったと思いました。模擬裁判に取り組んだ3年生にとっても、そのそれぞれの場面の意味をくわしく講評してあげて欲しかったです。とても中学生に「わかる」説明ではありませんでした。かろうじて、弁護士さんが、刑事裁判は、犯人はきちんと処罰しなければならないということと、無実の人を間違って処罰してはならないということが、大切な2つの柱で、どちらも行き過ぎてしまうと困ったことになる、だから・・・・という、中学生にも分かりやすいように刑事裁判の本質の話をされました。そうそう、こういう話を、ルールづくりを学んだ生徒さんたちのためにも、してあげて欲しかったと思います。
「法教育」は、裁判官や検察官の宣伝の時間ではありません。授業を受ける主人公は、こどもたちです。

午後からは、ブラスバンド部の演奏、生徒さんたちの合唱、ダンスと、久しぶりに素晴らしい行事を見せていただきました。ちょっと得した気分です。いつもの高校生のみなさんとはちがって、まだまだかわいい中学生のみなさん。今日は、本当にありがとうございました。

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2005.12.09

法教育の論文のご紹介

国立国会図書館の雑誌に 『レファレンス』 というのがあるそうです(実物を見たことがないのですが・・・)。
国政課題の経緯、論点や関連の外国事情等に関する論文等を掲載した月刊誌だそうです。

この657号(2005年10月号)に、同図書館の文教科学技術課の江澤和雄さんという方が、「学校教育と『法教育』」という論文を書かれているという情報を教えてもらいました。

国立国会図書館のホームページ、刊行物コーナーから、pdfファイルで閲覧が可能です。
98~99頁あたりに、司法書士の法律教室活動などの法教育の取り組みを紹介していただいてます。
私たち司法書士が知らないところで、いろいろな方に注目をいただいているのは、とてもうれしいことです。

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2005.12.04

ジェンダー法学教育関連懇談会

ジェンダー法学会学術大会の2日目です。今回、仙台まで出かけた一番の目的は、たった50分間ですが、今日のお昼休み中に開催された「ジェンダー法学教育関連懇談会」に参加することでした。

学会の方は、法学部やロースクールで、実際にジェンダー法学を教えておられる学者や弁護士の方がほとんどです。ですから、今巻き起こっているジェンダーバッシングも背景に、これから法曹となるロースクールの学生のみなさんに、選択科目ではない必修科目としてのジェンダー法学を学んでもらわなければと、強い危機感をもって、今回の懇談会が企画されたようです。

ロースクールの充実が重要かつ緊急だということは、とてもよく分かっています。しかし、ジェンダー法学という法律学の最先端の研究成果を、学者と法曹をめざす方だけのものにしていてはいけないと、私は思っています。高校を出て社会に出て行くこどもたち、法学を学ぶ機会のない一般の方々にとっても、ジェンダー法学で研究されている成果を、「科学」として、「法教育」を通じて、伝えていきたい、そのための教材の工夫、手法の工夫をしたい、というのが、私が今、一番考えているテーマで、ジェンダー法学会でも、是非、そのような研究をしていただけないか、というお願いがしたかったのです。それで、浅学非才をかえりみず、福島会の高橋文郎司法書士と共に突撃発言をしてきました。

「法教育」のことと同時に、私たち司法書士は、市民に身近な問題を通して司法の場に関わる法律家ですが、ロースクールを経ているわけではありません。私のように、法学部の出身でない者もたくさんいます。他にも、家事調停委員など、司法に関わりながらも、ジェンダー法学を学ぶ機会が十分に保障されていない法律実務家が現に存在するのですから、こうした専門家に対するジェンダー法学教育にも、視点をもっていただけないか、ということも発言させていただきました。

ところで、今日の午前中の若手研究者による研究報告のひとつに、「女性に関する人権保障と当事者主体の人権救済」というものがありました。法政大学の大西祥世先生の発表です。ちょうど、おとといの大阪弁護士会のシンポジウムのテーマ「人権擁護の地域社会システム」で討論をした問題とも重なる報告で、日本の司法に「被害者の救済」の視点がないこと、この問題の解消に向けてのADRの役割やネットワークの必要性、NGOによる当事者に寄り添って解決にあたる手法の大切さなど、伴走者型職能をめざす司法書士にとっても示唆に富む報告でした。大西先生にも、当事者を大切にしている司法書士のこと、当事者自身のエンパワーに欠かせない「法教育」のことも、今後の研究で深めていただけないかとお願いをさせていただきました。

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2005.11.24

またまた「高校生法律講座」

今月は、これで私は4校目の「高校生法律講座」のため、今日は、大阪の南西部にある府立高校まで出かけてきました。今日のテーマは、悪質商法です。

今日は、3年生6クラスで、それぞれのクラスに司法書士が1名ずつ。アポイントメント商法を題材にした寸劇に取り組んでもらいながら、悪質商法とこれにまつわる借金や保証人の話をさせていただきました。私たち司法書士による授業は1時間だけですが、この授業を踏まえて、次の時間に悪質商法に関するビデオを視聴して、それに基づくワークシートに挑戦するという授業に、学校の先生方が独自に取り組まれるということでした。
こういう形もいいですね。

私は、契約の基本を説明して、悪質商法が、自分でゆっくり考えて決めるということをじゃましてしまう契約だということをよく説明し、そのことを踏まえて、ビデオをよく見て、自分で見破ってみてね、というようなお話をしました。

さて、アポイントメント商法で、電話で呼び出される被害者が、「友だちを連れて一緒に行っていいですか」と業者に聞くと、「いえ、一人ずつに担当をつけるので、一人で来てください」という会話が出てきました。ここで、「みんな文化祭で模擬店とかやった経験ないかなあ?」と聞いてみました。すると、なんと前日がこの学校の文化祭だったそうで、このクラスのみなさんは、ホットケーキ屋をやったそうでした。
「どのくらいお客さん来たの?」「・・・・いっぱい」「お客さんの呼び込みとかしなかった?」「した、した」「たくさん人がいるところに行って、いっぱい引っ張って来なかった?」「した、した」「いっぱい人がいるところで、お客さん一人だけ来てくださいって、一人しか連れてこないとか、そんなことせんかったんちゃう?」「うん、みんなひっぱってきた」「そうや。普通のお店やったら、お客さんがたくさん来てくれないと、もうからないから、友だちと行くと言ったら歓迎されるやん。一人で来いというのは、友だちと相談をさせない、相談したり考えたりというところをじゃましているというキーワードやで!」
という説明をしました。ここんところは、みんな、すっごく聞いてくれてました。

ということで、私が高校生法律講座の担当をするのは、年内はこれで終わりです。年明けに、もう少し行かせていただくことになってますが、今月の取組みはどれも面白かったので、しばらくは、これらの講座の総括に時間を使おうと思ってます。

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2005.11.23

「法教育」の授業プラン

昨日は、日司連の初等中等教育推進委員会の会議でした。

昨日の会議では、いろいろなことを協議したのですが、その中で、とても気になる情報がありました。仲間の委員の一人が、「法教育」についての文部科学省指定研究校の一つに授業参観に行ったそうです。その中学校で、裁判官、検察官、弁護士が公開授業をすることになったからです。法律家のみなさんは、ご自身では「法教育」の授業をしているつもりだったと思うが、法教育研究会の「報告書」を読み、「法教育」についてのある程度の理解をしたうえで参観をした者から見ていると、あれは、裁判員制度「広報」教育でしかなかった、生徒さんたちは「固まっていた」という仲間の委員の感想でした。

なんだか、「報告書」が示した「法教育」の本質が忘れ去られそうで、わかっている人たちが、いろいろな授業プランを示して軌道修正していかないと、「法教育=裁判員制度広報教育」という間違ったイメージが、学校現場で固定化してしまうのではないか、と、議論が進みました。

そこで、私たち「法教育」の本質を学んでいろいろ意見を持っている司法書士は、教育系の雑誌なんかに、小論文や実践例をどんどん出して、批判や議論を巻き起こして、現場の教員のみなさんに議論を深めていただくきっかけをつくったり、「高校生に司法書士が伝えたい! 1時間の授業」的な書籍も作りたいね!・・・というような話もしました。

でも、司法書士って、教育雑誌を知らなくて。投稿なんかも受け付けてくれるんでしょうかね? もしも、読者のみなさんで、こんな教育雑誌があって、掲載してくれるよ、という情報がありましたら、是非、教えてくださいね。

書籍の出版は、日司連事業とできるのか、有志の企画になるかは、もう少し検討をしていくことになりました。

それから、先日の大阪での法律講座の様子を撮影させていただいたビデオの視聴をしました。(1)まだ、講師活動をしたことがない司法書士が見れば、学校へ行くイメージと、そこで何をどう伝えればいいかがつかめるもの、(2)学校関係者に見ていただいて、司法書士がどんな授業をやりたいと思っているかを理解してもらえるようにプレゼンテーションをする際に使える5~10分程度のプレゼンビデオ、の2種類を作れないかと協議中で、その参考としての視聴でした。
こちらも、事業化についての結論がでるまでには、まだ時間がかかりそうです。

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2005.11.18

社会科の先生たちと取り組んだ「高校生法律講座」

今日は、大阪東部の府立高校の1年生を対象に、「現代社会」の授業の一環として、「高校生法律講座」を実施しました。テーマは「悪質商法」にひっかからないためにどうしたらよいかです。

今回は、社会科の担当の先生が3人と、司法書士講師が4人。高校のご協力をいただいて、8クラス全部の授業が午前中4時間の間に収まるように、時間割を調整していただき、1クラスだけを対象とした授業を4つ、2クラス合同の授業を2つ、司法書士と教師のペアもいろいろ交替をして、お互いの見学もしあって、実施しました。事前に、3人の先生とはいろいろ打ち合わせもさせていただき、この子たちにはこのテーマというのも、その話し合いの中で決めさせて頂きました。こんな風に、授業の一環としての取り組みとわかってやらせていただくと、こちらも目的がわかってとてもやりやすいと思います。

事前授業として、各先生が各クラスで1時間ずつ、契約ってなに?、どんな悪質商法があるの?、司法書士さんに聞きたいことはある?・・・といった授業に取り組んでいただきました。

今日の授業では、前の授業で契約について勉強したよね?ってところから、契約=お互いが自分でよく考えて自分で決めた約束だから、守る責任があるし、責任をはたすことで、権利が実現する・・・というところを確認しました。ところが、悪質商法の契約では、よく考えさせない、無理やり決めさせる、というところが問題なんだ・・・ということで、キャッチセールスの寸劇に取り組んでもらいながら、悪質商法に共通する手口や、どこで断ったら断りやすいかを考えてもらうような解説を加えていきました。みんな、いろいろ考えてもらえたかな?
最後に、そうして注意していてもひっかかってしまったときのためにと、クーリング・オフの通知を書く練習(作業)をしたり、質問に答える時間をとったりしました。

いつも他人の授業まではなかなか見学する機会もないのですが、それぞれの司法書士の個性も見られたし、社会科の先生方もそれぞれに個性的で、勉強になりました。講座の修了後、社会科の先生のお一人と司法書士とで「反省会」もしました。これも、めったにできないことで、黒板の使い方だとか、プリントの工夫だとか、いろいろお話することができました。

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2005.11.12

公開授業の参観

今日は、大阪北部の府立高校で、3年生選択科目「政治経済演習」の公開授業があり、見学に行ってきました。
この授業は、春から、高校の先生たちと法律専門家で検討を重ねてきた「労働をどう教えるか」という法教育の研究会で作成したプランに基づいて取り組まれている6時間連続授業の5時間目にあたります。

授業は、担任の先生が指導をして、アルバイト先で、こんなことを言われたのですが・・という何人かの質問が書いてあるプリントと労働基準法抜粋プリントを基に、グループで話し合いをして意見を発表し、法律専門家として担任の先生をサポートする弁護士さんが、これはこう考えるのが正解です・・と解説をして進みました。

「喫茶店が倒産してしまって、まだ給料が振り込まれてません!」という相談・・。
生徒さんから、「会社は、倒産するとわかった時点で、従業員の給料は確保すべきだ!」という頼もしい意見が出ました。すると、「でも、現実に会社にお金がないともらえないでしょ?」という意見もでます。弁護士さんから、「この相談は、とても悩ましい。考える視点は二つ。第一は、働いた分だけ給料はもらえる=支払われるべきであるという原則の問題。第二は、実際に払ってもらえるかという現実の問題。」と解説が続きます・・・。

グループ討論もしっかりできる生徒さんたちで、横で聞いていると、いろいろ意見が出ていました。話し合いをしながら、労働基準法抜粋プリントから「あっ!、ここに書いてあるやんか、これとちがうん?」と関連条文を見つけたり、「あっ、これうちのお父さんもやってるわ」というような発言が出たりもしてました。別のグループでは、残業の割増賃金の話で、「わあ、何千円ももらってなかった!」と自分の時間給の計算をしていた生徒さんもいたようです。

具体例から自分たちで解決方法を考える、そして法律がどうなっているかを確認する。生徒さんたちも熱心に取り組んでいる授業になっていたと思います。プロの教員が授業を進め、専門家の弁護士がサポートする、いい形の法教育になったと思います。

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2005.11.10

契約と労働の法律講座

今日は、大阪南部の府立高校の3年生のクラスで、学校の先生方と司法書士の協力授業型の法律講座をしてきました。7クラスに7人の司法書士がそれぞれ1人ずつ入り、2時間連続の「総合的な学習の時間」の授業として実施させていただきました。

1時間目は、「契約って何だろう?」ということで、私から「契約」についての説明をさせていただき、学校の先生がそれを踏まえて「契約クイズ」を出題し、生徒さんが答えを考えて、先生と私が解説をする・・というふうに進みました。(・・・一応、契約って、身近な問題なんだな、という雰囲気をつかんでもらったかな?・・・という前提で・・・)

2時間目は、司法書士が講師です。「契約って何だろう?」についてもう一度確認をして、仕事やアルバイトも「労働契約」という契約なんだよぉ・・・、というとことを確認。就職する前=労働契約を結ぶときに、十分に契約内容を確認しないと、「就職商法」という悪質商法にひっかかることもあるんだよ、という前ふりで、生徒さんに寸劇に取り組んでもらいました。

労働契約が、特別な契約で、労働基準法などいろいろな法律で労働者が守られていること、などを説明、続いて、就職した後におこる様々なトラブルで、どんな相談があって、どうしたらよかったんだろう、ということを解説していきました。

アルバイトをしている生徒さんが多いらしくて、2時間目は、話の途中で「不規則質問」が飛び交って、それに回答をしているうちに時間が足りなくなって、まとめのところの、話し合いや労働基準監督署でも解決できなかったときに、裁判を利用してもいいんだよ、というところが説明できませんでした。

でも、生徒さんの生の質問には、できる限り答えられた・・と思ってます。2時間目の話は具体例も多かったからか、1時間目よりも寝ている生徒さんが減って、結構集中して聞いてくれていたみたいでした。まあ、こんな感じの授業もよかったかな?と思ってます。生徒さんの感想はどうだったでしょうか?

他のクラスに入った司法書士の話では、うちのクラスのように活発に質問が出たクラスと、シーン・・となったクラスがあったようです。こちらの学校では、2月に2年生対象の授業(今度は悪質商法がテーマです)も予定しています。

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2005.11.05

和歌山大学大学祭で

051105_125401和歌山大学では、本日と明日の2日間、「和大祭」が開かれています。今日は、大学祭実行委員会と和歌山県司法書士会の共催シンポジウム「イマの『生きる力』って!?─生きる力となる法教育」という催しが開催されました。日司連の初等中等教育推進委員会から高橋文郎委員長と私が、お手伝いに行かせていただきました。高橋委員長が基調講演をして、私と和歌山県会の司法書士、学生さんの代表お二人と、大学の学生支援課の課長さんがパネラーとなって、法教育のこと、消費者被害のこと、訪問販売を撃退する方法、高金利のこと、などなど、学生さんの疑問にも答えながら、寸劇やクイズもはさんで、いろいろなお話をさせていただきました。

・・・・と、ここまでは予定どおりですが、「なんと!」先日の日司連・消費者被害救済実務セミナーの際に「消費者教育分科会」の講師としてご協力をいただいた、広島修道大学の柏木信一先生が、当日の予定が突然キャンセルになったのでと、ふらっと?会場にお立ち寄りくださって、飛び入りでパネラーもお引き受けいただき、おもしろいお話をたくさんしてくださいました。・・・・やっぱり、おもしろい先生です。

大学祭なんて、何十年ぶりでしょうか???
もぎ店でお食事もしました。すごくからいやきうどん、冷たいホットドック、これで200円!だって!?というかわいいミニドーナツ・・・、と、なんだかすごくぼったくられた気がしないでもないのですが、久しぶりに若者ばかりの大学で、暖かい秋の日をすごさせていただきました。

和大祭は、明日もやってます。

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2005.11.01

「法の支配」をテーマに法律講座

ついさっき帰宅したところですが、バスをおりると、目の前の夜空に私の大好きなオリオン座の三つ星☆☆☆!
いよいよ、11月。冬の星座もこんにちはっ!・・・という季節になりましたね・・・。

11月は、大阪司法書士会が実施している「高校生法律講座」の申込が、一番重なる時期になります。講師団は、今月フル回転に近い状態だと思います。本日も2校で開催で、うち1校の府下の商業高校に、私が講師でおじゃましてきました。今日は、大阪司法書士会の法教育推進委員会副委員長によるビデオ撮影・・・という緊張もある中で?、3年生の「公民総合」という選択科目の受講生15人くらいの生徒さんを対象に、法律講座を実施してきました。

「公民総合」の受講をされている生徒さんたちは、1学期からこれまでに、日本国憲法の三大原則、人権や民主主義、法の支配、権力分立といったことを勉強されていました。これを踏まえて、「法の支配」が、身近な生活の中で、具体的にどのように活かされているのか、法律って身近な問題なんだよ・・・というところを、仕事やアルバイトの問題を例としてお話する、という授業をまかされました。

Aさんが、「突然「クビ(解雇)だ!」と言われたが、納得できません」と言っているという相談事例をもとに、考えてみました。

5人のいろいろなAさんの言い分と、5つの会社の言い分について、自分がAさんでもそう思うとか、いやそれはAさんが間違いだ、とか、その会社の言い分は正しいか間違っているか、とか、自分で考えたりまわりと相談をして○×をつけてもらいました。たとえば、「遅刻したくらいでクビだなんて」という言い分があったのですが、生徒さんたちは全員、それはAさんがクビで当然と答えてくれたのには(みんな、仕事にそれだけ責任を感じてくれているんだあ・・えらいなあぁ)と、びっくりしました。・・・本当は、その遅刻が少し指導して改善されるのか、会社に損害を与えるほどなのかとか、客観的に合理的な解雇理由になるかどうかを、いろいろ検討する必要があって、この発言だけでは結論がだせない問題だったんですけどね。会社の言い分でも、それは会社の言うとおり、いやそれでは労働者に気の毒、と意見が分かれるものがあって、労働者の働く権利と、会社(経営者)の営業の自由との調整が、なかなか難しい問題だということを、ちょっとでも感じてもらえたかなあ?

では、日本国憲法では、この難しい問題について、どんな権利を保障しているのか、その憲法に基づいて、どのような法律が制定されているのか、労働基準監督署は何をしてくれるのかを説明していきました。それから、どちらの言い分が正しいか分からないときや、法律の解釈の基準を決めてほしいときに裁判所がその判断をすることも説明しました。

後半では、契約に伴う責任と権利の話をして、労働契約では、どんな責任と権利があるのかな?ということを考えてもらったり(難しい質問だったけど、ちゃんと答えが出ましたよ☆)、一般の契約では当事者が「対等」に契約をするけれど、労働契約では、力の差があって、だから労働基準法が憲法に基づいて決められていたり、雇入れの条件を「書面」で示さないといけないのですよということもお話しました。

最後に、自分の労働条件をきちんと「書面」で確認してトラブルを予防することと、こんなトラブルがおこったらどうする?という実例をいくつか紹介し、トラブルが起こったときは、どこに相談しましょう・・ということも説明させてもらいました。

今日は、「公民総合」という1年間かかって教える授業の一環として位置づけをしてもらっての講座でしたので、ちょっと欲ばって、いろいろな話を盛り込みすぎたなあぁ・・本当は、2時間は欲しい内容だなあ・・というのが、私の反省です。ですが、担当の先生が、私の伝えようとしているテーマの意図を分かってくださって、このあとの授業の中でフォローをしていただけるとおっしゃったので、あとはおまかせしちゃおうというつもりで、授業をさせてもらいました。生徒さんたちも、すごく聴いてくれていたので、なかなかうれしかったです。

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2005.10.28

近畿司法書士会連合会の法教育担当者連絡協議会

今日は、表記の会議が大阪でありました。
近畿司法書士会連合会(近司連)というのは、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の各司法書士会とその会員で組織されています。6月の総会で決定された事業計画に基づき、各会で法教育を担当している責任者の方が集まっての意見交換会でした。各会ごとに、法律教室の実施状況も抱える問題も様々ですが、近司連としてまとまって、お互いに助け合える方法を検討していくことになりました。まだ、具体的にこれこれが決まりましたとご報告することができませんが、前向きで熱心な議論がかわされました。

私はいつも感じるんですが、法教育や消費者教育に熱心な人たちが集まると、本当に熱のこもった議論になるし、すごく安心してしゃべれるし、なんだかとてもあたたかい気持ちになって心おだやかになります。この調子でいろいろな検討が進み、「近畿は一つ」で、各地の高校生に法教育を実践していける体制がはやく整えられるように、がんばりたいと思います。

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2005.10.27

法律扶助制度研修会

日付けが変わってしまいましたが・・・昨夜は、大阪司法書士会法律扶助サポート委員会の指定会員研修で、財団法人法律扶助協会大阪支部の澁谷眞弁護士を講師にお迎えしての「法律扶助制度について」の講義がありました。

民事法律扶助制度は、弁護士の代理援助だけでなく、司法書士による裁判書類作成援助や簡裁訴訟の代理援助としても実施されています。大阪司法書士会では、法律扶助協会大阪支部の相談登録司法書士名簿、同受託予定司法書士名簿登載要件として、法律扶助制度についての研修や司法書士倫理に関する研修の受講を義務付けています。本日の研修は、その登載要件研修でした。大阪司法書士会北田会長あいさつ、法律扶助サポート委員会委員長の趣旨説明、なんと司会は相談部長・・と、この研修に対する大阪会の力の入れ方はすごいものでした(と思います)。

講師の澁谷先生からは、法律扶助事業の歴史の説明から始まって、有意義なお話をたくさん聞かせていただきました。なかでも、法律扶助制度の根本精神ともいうべき以下のお話については、非常に印象に残りました。

それは、法律扶助制度は、依頼者の「裁判を受ける権利が実現されるように」するための制度であるということです。このことは、私たちの業務指針である「司法書士倫理」にも明示され、司法書士は、その実現に努める方法の一つとして、法律扶助制度等の「教示」をするということが定められています。

私は、これまで法律扶助制度について、「お金がない方のために立て替えてくれる制度なのだ・・」という説明を相談者や依頼人にしていました。しかし、実はこの説明は正確ではなかったということに気づかされました。

澁谷先生は、「法律扶助なんて面倒なことをしなくても、扶助と同じ値段で事件処理をしてやったらいいとか、ただでやってあげてもいいよ、とか考える人がいたら大間違い。それは、自己満足にすぎず、助けてやっているんだ、という気持ちからの行動に止まっている。法律扶助制度を利用する方は、法律扶助協会に対して(低額かもしれないし、分割でもあるけれど)自らの権利行使=裁判を受ける権利の行使=として、その決定にかかる費用を自ら「権利主体として」支払うのである。」ということをお話くださいました。

・・・これこそ、「法教育」で言っていたことじゃないですか。主権者国民(市民)として、裁判を受ける権利があり、これを行使したいと考えている依頼人がいる。それならば、「あなたのその権利を実現するために、法律扶助制度を利用して、あなた自身の権利行使のための費用を決めていただきましょう。その決められた金額を毎月きちんと支払うことで、あなたは、誰にはばかることなく、あなた自身の権利を行使できるのですよ。」という説明をしなければならなかったのですね。法律扶助の申込過程にも「法教育」の題材があるんじゃないですか!

制度というものは、いったんできあがってしまうと、その実現に至るまでの過程で確認をされてきた制度趣旨が、後に続く者にきちんと伝えられなくなってしまうことがあります。この制度に関与しだして間がない司法書士の中には、法律扶助制度を分割払いの制度・・と思っている方もいるかもしれません。「裁判を受ける権利の実現」という制度趣旨、その主体は「依頼者」である、ということを、再確認しなければならないなと、改めて思いました。

その他、法律扶助の精神、多重債務事件処理にかかる執務姿勢といった内容のお話もあり、とても勉強になりました。

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2005.10.23

消費者教育の分科会 (追記あり)

昨日と今日の2日間にわたって、日本司法書士会連合会主催「消費者被害救済実務セミナー」が、京都で開催されました。このセミナーは、全国の司法書士が集まって、多重債務問題などの実務の研究を行うもので、昨年までは「クレサラシンポジウム」という名称で実施されていました。日司連の消費者問題対策委員会が主担当で、消費者法制検討委員会というすごい頭脳のメンバーたちとともに分科会の講師を務め、現在の日司連の最高水準の実務が学べるということで、全体で、500人近い司法書士が集合したらしいです。

私は、「消費者教育」の分科会に参加しました。この分科会は、初等中等教育推進委員会が運営をまかされて実施したもので、昨年のクレサラシンポジウムに初めて「消費者教育」が取り入れられたのに引き続き、今年は1日目の1コマ目と2日目の2コマ目と2コマも時間をいただきました。参加者も、1日目は50名近く、今日も少し減りましたけどそこそこの参加でした。私が、1日目の2コマ目と2日目の1コマ目のとても難しそうな実務系の分科会をさぼったのは内緒です。

実は、分科会に分かれる前の基調講演として、京都産業大学大学院法務研究科の板東俊矢教授による「新しい消費者法の考え方と被害者救済」という講義がありました。2004年6月施行の「消費者基本法」について、これがなぜ生まれたのか、消費者保護基本法との根本的な違いは何か、それらを理解したうえでの司法書士の取り組みへの期待、といったことが話されました。
簡単に言うと、お上によって「保護される消費者」ではなく、自分で考えて権利行使をする「自立した消費者」であることが21世紀の消費者像だということです。但し、「実際の消費者はどうなのよ、という問題はありますよ。理念だけでは社会は変わらないんです。」ということもおっしゃいました。「しかし、理念がなければ社会は変わらないのです。」ということもおっしゃいました。「権利行使に慣れていない消費者」が適切に権利行使できる基盤整備に事件の現場から声を出し、依頼者と共に行動していくこと、また、「消費者の権利行使を援助する教育」への専門家の関与が大切だと、司法書士への期待を語っていただきました。
「消費者基本法」に基づき、今年の4月に「消費者基本計画」が閣議決定されていて、そこには、消費者教育の推進も計画されています。世の中はどんどん動いています。個別事件を通じた消費者のパワーアップと消費者教育。消費者問題に取り組んでいる私たちにとって、この両者は車の両輪ともすべき問題だ、という問いかけをいただいたように思いました。消費者教育で法教育はできる─これを強く主張してきた私たち司法書士の役割は重大です。

消費者教育分科会1日目は、広島修道大学商学部の柏木信一助教授による「消費者教育」の講義でした。広島ではちょっと有名な先生らしいですが、大阪の出身だそうで、私より一回りお若いのに、南海ホークスと近鉄バファローズの話題で盛り上がって、しかも先生の方が詳しいのに驚いたのは秘密です。
柏木先生のお話で印象に残ったのは、消費者「教育」や法「教育」という言葉を聞いた人は、「教育」という言葉のドグマ=すなわち、学校や大学で実施すべきことである、実践者は教員や学者である、文部科学省や教育委員会のお墨付きがなければ無価値である=に陥ってしまっている。誰でも、どこでも、いつでもできるのが消費者教育で、消費者教育を受けた人が次ぎに「伝える」ということも大切だ、ということです。(柏木先生はホームページを開設されていて、ゼミの様子やいろいろ掲載されています。一度アクセスしてみてください。)

消費者教育分科会2日目は、柏木先生や消費生活センターの方、法学部の学者、学校教員などとともに、法教育・消費者教育の充実発展にむけた情報交換会を定期的に開催している広島司法書士会の竹村秀博司法書士が、司法書士による消費者教育の実践と法教育について報告をしました。会場には、昭和50年代の司法書士が市民法律教室活動をはじめたころからの古い会員の方もいらっしゃっていて、その頃のお話を補足していただいたり、うちの委員会の高橋文郎委員長が、法教育研究会の動向を補足したり、また、それに柏木先生がコメントを入れる・・といった感じで進行しました。会場からの実践報告では、私から大阪司法書士会の教員とのコラボレーション授業づくりの取り組みを、京都司法書士会の西脇司法書士から、全国初?の国語の授業への司法書士の協力授業(「契約の文書を読む」という教材とからめた消費者教育)の実践報告を、それぞれお話させていただきました。

まとめは・・・・学校へ行くことをみんな「おもしろがって」「楽しみながら」やっているのかな?という感じでしたかね。
参加者の発言時間が少なくなっちゃいましたけど、言い足りなかったかた、もしもこのブログをお訪ねいただきましたら、何でも書いてみちゃってくださいm(_ _)m

(10月25日追記)
みなさん、高橋文郎委員長のところのブログにも、分科会の記事が出てましたぁ。是非読んで見てくださいねっ。

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2005.10.08

家庭科と社会科の合科授業

日本司法書士会連合会の高橋文郎初等中等教育推進委員長のブログによりますと、中学3年生の家庭科と社会科の協力による法教育の授業実践があったそうです。合科授業というようですね。
くわしくは、高橋ブログに譲るとして(資料も載ってます)・・・

私の世代は、家庭科は女子専修で、調理や裁縫・・ぜったいはやっていないデザインの服を作ったり!・・というイメージが強くて、大阪で高校生法律講座を始めたときも、家庭科で消費者教育をやっているんだあ!とびっくりしたものです。
女性差別撤廃条約の批准に向けた国内法整備の一環で、男女共修となって以降の家庭科は、私の世代が受けた家庭科のイメージとはまったく違う、家族と生活と社会を見つめる科目になっているようですね。

ブログの横の「最近注目の本」にも紹介していますが、明石書店から出版された井ノ口貴史他編著『授業づくりで変える高校の教室〈1〉社会』という本があります。
家庭科の授業で、家族観を問うところからはじまる家族法、女性の社会進出、生活と労働・・とまるで社会科か!?と思うくらいの実践をされた先生の報告が載ってましたが、この授業だったら、すぐにでも司法書士としてお手伝いできるなあ、と思いました。
この本のタイトルが「社会科」でないのは、このような各科での取組みも紹介しているからだそうです。

共著者のお一人の絶妙な宣伝文句にひかれて?購入したのですが、「これって法教育やん」という実践がたくさんあって、おもしろいですよ。

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2005.10.06

メディアリテラシー教育

昨日は、日本司法書士会連合会の初等中等教育推進委員会があり、上京してきました。

実は、会議の前に、千葉大学教育学部でメディアリテラシー(メディアを主体的に活用する能力)の教育を研究しているお二人の学生さん(おひとりは小学校の現職教員で、長期研修制度で大学に戻っておられる方です)と私たち委員とで、「情報教育の切り口から、子どもたちに法教育の考え方を身につけさせること」について、約2時間の意見交換会をしました。
お二人は、千葉県メディアリテラシー教育推進機構(CMEC)に所属しておられるそうです。
CMECでは、第1回の定例研究会 『情報をテーマとした法教育のご提案』 を、今週の10月8日(土)13:30~17:00に千葉大学教育学部で開催されるそうです。
そこで発表する模擬授業の研究を深めるため、私たち司法書士の法教育についての取り組みや基本姿勢などを調査に来ていただいたわけです。

みなさんは、メディアリテラシー教育が、入手した情報を鵜呑みにするのではなく、しかし、疑うということではなく批判して読む、本当かどうかを検証するというものであること、ウェブショップや携帯電話の利用についても、危ないから使うなではなく、ルールやリスク、その操作をすることによる責任を自覚して利用する、そのような力を育てる教育である点で、法教育と重なる部分があると考えておられました。そして、法教育研究会の報告書で示された実践例を、よりリアルなものにしていく提案をしていきたいというような姿勢で、意見交換に臨まれていました。私たち司法書士も、各地の取り組みの紹介、ウェブショップを題材とした実践例の紹介もさせていただきながら、結構熱い議論をさせていただきました。

みんな、おべんとうが横にあるのに、開けるのも忘れてました(^_^)というくらいでした。とても意識の高いみなさんと、熱い思いでいっぱいの司法書士。こういう意見交換の場があちこちで持てるといいですね。

みなさんの関心がインターネット中心でしたので、私が大阪で一緒に法教育の研究をしている高校の先生が、新聞を利用したメディアリテラシーの授業をされたことを紹介しながら、高校生の家庭で「新聞」の購読世帯が減っているような気がするということをおっしゃっていたが・・と質問をしました。
一般家庭の情報入手先はどこですかという調査(2005年)では、1位テレビ、2位新聞、3位ネットで、やはり新聞は大きな情報源である、価値が下がったということではなく、メディアが多様化し、選択肢が増えたのではないか、とのことでした。しかし、全体としての活字離れ、語彙能力の低下ということによる新聞離れはあるだろうと思うという話、大学の仲間のみなさんでお金がないから新聞は読まず、ネットですませているという人は結構いる、という話もありました。

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2005.09.20

法教育の実践(追記あり)

昨年11月に、法務省・法教育研究会が「法教育」についての「報告書」をまとめたのを契機に、今年度から、各地で「法教育」の実践が行なわれています。

まず、法務省は、新たに法教育推進協議会を設置し、「報告書」で実践例として提案した授業を実際に数校で実践し、さらなる改善をはかろうとしています。また、裁判員制度に関する教材も作成中らしいです。
その他にも、各地で文部科学省の呼びかけで研究校が設置されているようですし、何度か紹介しましたとおり、私たち大阪のグループが取り組んでいるように、現場の教員や法律専門家が自主的に研究を始めているケースもあります。

みなさんのお近くで、「法教育」研究してるよっ!とか、うちの子が受けたみたい・・?とかいう情報がありましたら、是非、お知らせいただければありがたいなあ、なんて思ってます。なにせ、「法教育おたく」を自称しているこまきです。アンテナをめぐらせているところです。
「法教育」については、私のホームページの情報も是非ごらんください。

先日来、新宿の中学校で、「私法と消費者保護に関する教材」の研究授業が行なわれていて、法教育推進協議会委員で、私が所属する日司連初等中等教育推進委員会の委員長でもある高橋文郎司法書士が参観に行ってます。ブログで少しずつ情報提供もいただけるようなので、みなさんもちょっとのぞいてみてはいかがですか。(お忙しい先生なので、更新遅いみたいですが・・・。)

(23日追記)本日、高橋文郎司法書士のブログをのぞいてみたら、上記の研究授業の連続3時間分の全部の様子がアップされてました。こんな身近な例から、法教育は始められます。工夫をすれば、おとな向けでもできそうですよ(^_^)v

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2005.09.13

高校の先生方との授業案作り

もう昨日になっちゃいましたが・・・高校の先生方と「労働をどう教えるか」という法教育の授業案作りをしている研究会に行ってきました。教員6名、弁護士1名、司法書士5名が今回の参加者です。

教員1名と司法書士1名は京都の方で、京都のY高校で、国語科の授業の中で「契約の文書を読む」?授業の企画をされていて、これを京都司法書士会の司法書士さんが専門家としてサポートする授業をするそうです。
この成果は、次回の研究会で報告していただけるそうで、楽しみです!
国語の授業と司法書士って、ちょっと想像できますかぁ? もしかしたら、全国初のパターンかな?

さて、7月に引き続き、X高校の3年生選択科目「政治経済演習」で取り組む連続授業案の検討をしました。「労働者と労働基準法」というテーマの6時間の授業は、10月に実施されます。授業で配布予定のプリントの内容を検討し、かなり具体的になりました。教員の先生方の間では、さまざま批判、意見も飛び交ってましたが、最後は「やっちゃえ☆!」という感じでしょうか。生徒さんたちの反応が楽しみです。

K高校の先生は、2学期いっぱいをかかって教える「働くことを学ぶ」現代社会の授業案を持ってこられました。授業用のプリントも楽しそうで。見本で持ってこられた「求人票」を読み込む資料があって、弁護士さんがこれを見るなり「この就業時間では、労働基準法違反やわ。有給休暇の規定も間違っている。それに、かなり古い資料とちがう?男女別募集してる。・・・」と、さまざま指摘。さすがですね。私も、スラスラばしっと指摘しないとね。
K高校については、大阪司法書士会がこの現代社会の授業のひとつを「法律講座」としてお手伝いすることになっていて、私もお伺いすることになってます。

最後は、F高校の現代社会で過労死の授業をされた先生が、ある若い女性労働者の過労死事件を紹介した文章を紹介したところ、身近にリハビリ中の方がいて、個人的な問題だと思っていたが、これは過労死一歩手前という社会問題だったんだと受けとめる生徒が出てきた。いろいろ意見を書かせると、感想文だけではもったいなくなった。遺族側、会社側、裁判官にわかれて、それぞれの言い分や判決理由を考える「ミニ模擬裁判もどき授業」をしてみようかと企画中・・との発表があり、これは面白いと思いました。

ということで、今回は興味津々。ひとりでおもしろがっていたこまきです。昼間は、小澤さんのブログを読んで、どれだけ教えても被害者ばかりだよぉ・・・と、ちょっとブルーになっていたのですが、こうして生徒を信じて授業を作っている先生方を見ていると、また勇気がわいてきました。

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2005.09.07

東京、行ってきました

お騒がせしましたが(?)、無事、東京の会議に行って、先ほど帰って来ました。遅れるか?と思っていた新幹線も定刻到着だったし、強めの風が吹いてましたが雨にもあいませんでした。

今日は、(発足がかなり遅れていた)日司連の「初等中等教育推進委員会」の第1回会議でした。私も前期に引き続き委員の委嘱を受け、2期目(任期2年)の活動を本格的に開始することになりました。
法務省・法教育研究会の「報告書」で研究成果が示された「法教育」について、新委員会でさらに研究を深化させていくことになります。
委員会の活動や研究成果は、おりにふれご紹介していこうと思っていますので、お楽しみに。

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2005.09.01

高校生法律講座講師研修会

日付けが変わってしまいましたが、昨夜は、大阪司法書士会の「高校生法律講座」で講師をしている司法書士、新しく今年度から講師活動をしようという司法書士が集まっての講師研修会がありました。

大阪司法書士会・高校生法律講座講師団では、毎年、講師研修会(打合会)と年度末の反省会(意見交換会)を行ってます。研修会では、担当高校での打合せの際の注意事項から始まって、実際の講座の進行表、レジュメや資料の使い方の確認、寸劇の実演などなど、分厚い講師資料を作成しての研修を行ってます。全員参加ではありませんが、新規登録をしようという方を中心に20人程が集まっての研修となりました。

実施要領研修の担当の、法教育推進委員会の委員の先生からは、昨年度、現場の教師のみなさんと一緒に開発した「教員との協働型授業」の説明や、実際に教師とペアで授業を行ったときの感想や手応えもお話しいただきました。

私の研修担当部分は、「法教育とは何か」という説明でした。
法務省・法教育研究会が昨年11月に発表した「報告書」の解説を中心に、日本司法書士会連合会が「報告書」のとりまとめまでに果たした役割、「報告書」発表を受けて行ったいくつかの取組みを説明しました。そして、大阪司法書士会が教師のみなさんと一緒に協力して実際に授業作りをしたことが、「報告書」にも反映し、教師のみなさんにも面白いと思ってもらえたこと、そういう取組みが注目を集めていることなども、お話しさせていただきました。

さて、今日から9月。大阪司法書士会へは、昨年を上回る数の学校から、「高校生法律講座」開催申込をいただいてます。ほとんどが、今月から年末にかけてに集中していて、これから講師団はフル回転になりそうです。

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2005.08.13

司法書士に対する「法教育」

先日、ある組織のある問題について、その組織の構成員の方々と「論争」をしました。その「論争」を通じて、強く感じたことがあります。それは、組織と組織の構成員との関係、という問題です。

ある組織に問題があれば、その組織の構成員の方々も、ご自身の信用が傷つけられるということ、決してある組織の執行機関の方だけが責めをおい、構成員は無関係ということはないのだということを、論争した方々には分かっていただけませんでした。組織と自分は関係ないと、まるで他人事の発言ばかりでした。

ある組織で問題が生じているならば、構成員としてその情報をくわしく知り、執行機関に問題があれば是正するように意見を言ったりしていくこと、組織のあり方に参加していくこと、これが民主主義の基本ではないでしょうか。
組織内民主主義が徹底されないと、たとえば、一部の人の独断で組織運営がされても一般構成員は気づかない。一般構成員がおかしいと気づいていたとしても、それが執行機関に伝わらない。外部から意見を聞くまで、中では問題に気づかない。・・・・大阪市役所の問題なども、その一例かもしれません。

私が取り組んでいる「法教育」は、「個人の尊厳や法の支配などの憲法及び法の基本原理を十分に理解」し、統治主体意識をもって「自律的かつ責任ある主体として、自由かつ公正な社会の運営に参加するために必要な資質や能力」を養い、もって十分な法意識を持った行動力、法を主体的に利用できる力を養うことをめざしています(法教育研究会「報告書」参照)。かんたんに言うと、国政や司法にきちんと参加する力をつける、ということです。

こういう身近な組織から、自分が主体的にその組織の活動に参加するという訓練をすることが、「法教育」だ。先日の高生研全国大会できいた「生徒会規約を読む実践」というのも、自分たちの一番身近な生徒会に主体的に参加する第一歩、主権者となる第一歩ということで、とても心に残りました。

ひるがえって、私たち司法書士も例外ではありません。私たちは、業務を行うには、必ずどこかの司法書士会に会員として所属しなければなりません。この会員となることを「登録」だけの意味にとらえている人は、所属する司法書士会が何をしているか、ひどい人は会長が誰かも知りません。それではいけないと、私は思います。

私の「司法書士」という肩書きのもつ「信用」は、全国の司法書士の仲間たちが日々積み重ねている各種の活動の中で作られる「信用」を反映しています。大阪でいえば、大阪司法書士会が行う事業の中での「信用」作りが、私たち組織員の「信用」を高めています。
ですから、会の役員として誰を選ぶかということ、その人たちが適切な事業執行をしているか知ること、問題があれば意見を出すこと、などなど、会員は積極的に会運営に参加していかなければならないと思うのです。もちろん、執行機関にいる者も、民主主義の基本として、情報を届けたり、説明をしたり、「聞く耳」ももたねばならないと思います。

このブログの横に、大阪司法書士会「会務通信」情報を載せてます。まずは、会の執行機関や各種委員会、支部が、どんなことをしているのか、その情報を知ることからはじめてみませんか?という趣旨です。

私は、高校生法律講座の講師をしている司法書士に、「法教育」のことをよく知ってもらわなければと、研修計画を考えていました。でも、すべての司法書士にも、「法教育」は必要なのだろうと、今、そんなことを深く考えています。

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2005.08.05

高生研全国大会

全国高校生活指導研究協議会(高生研)の全国大会が8月3日から今日まで東京で開催されました。
高生研は全国の教師のみなさんが集まって、「生活指導」(生徒指導ではありません)を研究されている団体です。青木書店から「高校生活指導」という季刊誌も出されています。私たち大阪の司法書士は、大阪高生研の先生方と一緒に授業作りを研究したり、合宿に参加させていただいたりと、いろいろ交流をさせていただいてます。

本日の全国大会では、法務省法教育研究会の委員だった鈴木啓文弁護士と高橋文郎司法書士も参加して、「高校生と法教育」というテーマの問題別分科会があり、大阪高生研の先生方が大阪司法書士会と協働で実施した授業の実践報告をされるというので、私も参加をしてきました。社会科の先生だけでなく、国語科、数学科、商業科の先生なども参加され、様々な切り口から、法教育への関心と期待が語られました。

議論をへて、ある先生が、高校生の置かれている現実を見ていると「身を守るための法教育」あるいは「人権を守る法教育」が必要になってきている、と同時に「主権者のための法教育」が必要なのだろう、というまとめをされました。たぶん、司法書士が各地でやってきた消費者教育や労働をめぐる法教育が前者、法務省が教材としてまとめた教材や弁護士の模擬裁判授業が後者に近いイメージなのでしょうか。面白かったのは、ある高校の先生が生徒さんたちと「生徒会規約を読む」という実践をされたことを紹介して、「主権者のための法教育」は、このような身近なところからできると指摘されたことです。

弁護士や司法書士など外部の専門家を呼ぶことにより学校が活性化されるメリットや、外部講師に「丸投げ」するのではなく一緒に授業作りをしていくことが、実は教師集団のつながりを深めることにもなるという発見なども、教師のみなさん方は活発に議論をされていました。

専門家同士の学びあい、語り合い。とても面白かったです。(東京・・すごく暑くて参りましたけど・・)

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2005.07.29

日本国憲法の論点

先日ご紹介した「憲法にわくわく」の本=伊藤真著『高校生からわかる─日本国憲法の論点』(トランスビュー、2005年)を、さっそく取り寄せて読了しました。難しいところはなく、法律になじみのない一般の市民のみなさまにも、わかりやすくて、とても良い本だと思いました。

でも、毎年高校生に法律教室活動を行っている経験から言うと、この内容を高校生に直接読めといっても、なかなか難しいと思います。ですが、法律家の一員として、高校生や一般の市民のみなさんに「日本国憲法」の真の姿、その基本原理などをご説明するとしたら、どのようにお話ししたらよいかということが、よく分かりました。

「憲法とは国民を縛るものではなく、国家権力の行使に歯止めをかけるものである」という近代憲法の大原則、そして、近代憲法の本質である「個人の尊重」=「人はみな同じ」だからみんなと同じ個人として尊重されるべきだということと、「人はみな違う」からみんなとは違う個人として尊重されるべきだということとを、共に尊重しなければ個人を尊重したことにならないということ、などなど、法教育を通じて伝えていきたいことがとてもたくさんあります。第Ⅱ部「もっと知ろう 憲法のこと」の「立憲主義を知ってますか」「日本国憲法はやわかり」の部分の記述などは、法教育活動の参考になるのではないでしょうか。

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2005.07.20

「労働」の法教育

昨夜は、高校の先生方との「労働」についての法教育の研究会でした。教員4名、弁護士2名、司法書士4名が今回の参加者です。
先月に引き続き、X高校の3年生選択科目「政治経済演習」で取り組む連続授業案の検討をしました。「労働者と労働基準法」というテーマの6時間の授業計画がほぼ固まり、最後の2時間は、弁護士、司法書士、社会保険労務士といった法律専門家が関与するイメージもできてきました。
X高校の先生は、「あとは、とにかくやってみましょう!」とおっしゃってます。いくつかの論点で、グループ討論の時間も設けているため、生徒さんたちの話の流れがどうなるか・・というような部分もあり、面白そうなものになってきました。当日は、講師をするか見学かまだわかりませんが、研究授業がすごく楽しみです。
あとひとつ、Y高校の3年生必修科目「政治経済」で教える労働三法と社会保障の授業案もイメージができてきました。私も、こういう授業を高校時代に受けたかったなあぁ・・というような、迫力満点の授業案発表でした。
研究会は、8月はお休みで、9月に再開です。

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2005.07.16

労働法とジェンダー

今日は、早稲田大学の浅倉むつ子教授がワーキング・ウィメンズ・ネットワークのBigイベントの講師として大阪に来られ、「労働法とジェンダー」という講演をされました。

浅倉先生は、ジェンダー法学会の理事をされてます。早稲田大学では、法学部と法科大学院で「ジェンダーと法」などの科目を受け持たれているそうです。そこで、早稲田のジェンダー法学教育の試み、学生たちの受けとめ方、教授側の工夫などの報告が、今日の話の1つめの柱でした。
法律学の授業は理論が主であり、たとえば性暴力被害者、DV被害者などの被害の実態、被害者の心情など、事件の「生」の所を伝えていない。ジェンダー法の講義の中でそれを伝え、「実態」を知ることで、学生さんたちの学ぶ姿勢に大きな影響を与えていることも報告されました。

第2の柱は、浅倉先生のご専門の労働法分野で、ジェンダーの視座から労働法を再構築すると何が問題なのか、という話でした。特に、今年5月に日本労働法学会がはじめて「労働法とジェンダー」というテーマでミニシンポジウム(浅倉先生はコーディネーター)を開催され、興味深い報告がされたことなども紹介されました(これは、近々、学会誌として発行されるそうです)。

講演の後で、質問紙提出方式で1時間ほどの質問タイムがありました。私は、大学の法学教育でのジェンダー法学の取り組みも大切だが、初等中等教育機関での「法教育」にもジェンダー法学を反映させる取り組みができないか、研究されている方はいないか、という質問をしました。浅倉先生のご回答の後で、司会の方から思いがけず、私たちの取り組みを紹介する時間をいただきました。そこで、今、高校の先生方とやっている「労働をどう教えるか」の教材づくりについて、お話しをさせていただきました。

質問タイムには、他にも、セクシュアル・ハラスメント訴訟の原告の方がわからずやの裁判官の話をされたり、男性の学生さんが感想を述べたり、興味深い話がいっぱいありました。

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2005.07.10

「法教育」の研究会

全国青年司法書士協議会の関東ブロックの仲間たちが、この週末、ブロック研修会を開催しています。
昨日は、その分科会の一つとして、「法教育」の分科会が開催されました。
「法教育」では第一人者の、筑波大学江口勇治教授、先進的な取り組みをされている茨城県弁護士会の後藤直樹弁護士、そして、法教育研究会の委員として「最終報告書」の取りまとめに参加した福島県司法書士会副会長の高橋文郎司法書士が参加する、豪華な分科会でした。
私は、この顔ぶれをみて是非参加したい!と思ったのですが、財布の中身をみて・・・断念。でも、参加された全青司会長小澤さんのブログによれば、期待どおり、充実した内容の分科会になったようです。大阪での高校の教員の先生方との研究会のことも紹介されたようです。
「法教育」のことは、市民のみなさんにも、そして、同職の司法書士のみなさんにも、是非ともよく知って頂きたいと思ってます。私のブログでも、おりおりにご紹介していきたいと思ってます。(ちなみに、私のホームページにも1頁を設けていますので、一度ごらんください。)

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2005.07.05

高校生法律講座の感想文

先月「高校生法律講座」におじゃました高校の生徒さんたちの感想(アンケート)が送られてきました。
1学年全員を集めての講義形式のものだったので、やはり、多くの生徒さんの関心に寄り添ってのお話しとはいかなかったようです。「法律や契約が大事なことだとわかった」「法律が身近だということが印象に残った」という感想の反面、「法律は難しい」という感想もあり、(こちらの力量もあるのですが)話のレベル設定は、いつも難しいところです。

この2年間、「法教育」についての研究を続けてきて分かったことは、私たち司法書士は「教育のプロではない」ということです。学校教育の主人公は生徒さんたち、授業運営の主役は教員、司法書士は名脇役あるいは名黒子役という授業が求められているのだということです。(その詳細は、全国高校生活指導研究協議会・編『高校生活指導163号・2005年冬季号』(青木書店)に掲載していただきました拙文「”高校生法律講座ワークショップ”の取り組み─教員と司法書士の協働による法教育をめざして」をお読みください。)
やはり、生徒さんたちの興味・関心・理解力を一番把握されているのは、教員の先生方です。教員とのコラボレーション型授業によって、私たち司法書士は、その学校、そのクラスの生徒さんたちに一番わかりやすい具体的なケースのお話しをしたり、質疑をしたり、ロールプレイをしたりする際のアドバイザーをしたりと、より専門家としての関わりかたができるわけです。そういう授業を、昨年3つの府立高校で取り組みさせていただきました。やはり、クラス別の授業は、手応えが違います。その学校の教員の先生方には、授業作りに様々な取り組みをお願いしましたので、たいへんだったとは思いますが・・。

学校ごとにご事情があり、大阪司法書士会としての講師手配の都合もあり、全部の学校でクラス別でという取り組み方はまだできないかもしれませんが、できる限りのご要望にお応えしつつ、今年度もよりよい講座活動をしていきたいと思ってます。

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2005.07.03

金利引き下げ運動をご存知ですか?

池田先生の研修に出る!のが楽しみだったので ─ それに仕事もたくさんたまってて(>_<) ─ 参加することができなかったのですが、昨日と今日、愛知県で、全国青年司法書士協議会主催の「金利引き下げ集会・消費者問題シンポジウム」が開催されてます。
今、日本の金利は、「利息制限法」という法律で規制されていて、借入た元本の金額によって、年15%~20%です。ところが、別に通称「出資法」という法律があって、一定の条件をクリアすると、年29.2%まではOKで、それを超えると刑事罰の対象になると決められています。
それで、みなさん、テレビや新聞のCMを注意して見てほしいのですが、現在の消費者金融の金利は、銀行系でだいたい年18%の利息制限法の範囲内、その他のいわゆるサラ金系は年25~29.2%の刑事罰対象スレスレで営業してます。但し、出資法の一定の条件をクリアという部分で、大部分の業者は本当はクリアしてませんので、彼らの営業姿勢は「グレー」なわけです。
この話を、消費者教育で子どもたちに説明すると、みんな???です。%も難しいのに、ダブルスタンダード。おとなだって分からない理屈を、子どもたちがわかるはずがありません。
そもそも、こういう特別法ではなく民法という一番基本の法律では、法定利息は年5%です。なぜ、この超低金利の時代に、貸金業だけが、しかも普通預金の29200倍という「グレー」な超高金利で営業をし、長者番付に常にトップが顔を出すという異常なことが認められるのでしょうか。
ところが、以前は、この29.2%が40.004%だったんです。貸金業界から、出資法の上限を引き下げたのがヤミ金融の横行につながった、金利は自由化すべき、という動きがあるそうです。(この主張が間違いだということは、全青司会長の小澤吉徳さんのブログにくわしいです。)
今、弁護士も司法書士も、金利を引き下げなさいという運動を行っています。どうぞ、みなさんもご注目ください。そして、「おかしい」という声と運動を、各地で起こしていただけませんか?

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2005.07.01

法教育のシンポジウム速記録公開

日本司法書士会連合会は、毎年市民公開シンポジウムを開催しています。2004年2月の第10回と今年2月の第11回シンポでは、「『生きる力』となる法教育」Part1とPart2が開催されました。
Part1では、法教育とは何かということを、Part2では、法律専門家と教員、地域社会、企業、親の連携による法教育のあり方ということを、パネルディスカッションしていただきました。
(私が、Part2市民公開シンポに参加したときのブログはこちらです

第11回シンポジウム速記録が、日司連ホームページで公開されました。第10回シンポジウム速記録と合わせて、是非ご一読いただければと思います。

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2005.06.25

「公序良俗」に負けなかった女たち(その2)

今日は、宮地光子弁護士監修・ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク(WWN)編『男女賃金差別裁判―「公序良俗」に負けなかった女たち』の出版記念パーティに参加してきました。
住友電工、住友化学の原告と、まだ控訴審係属中の住友金属の原告のみなさん。彼女たちを支えた弁護士、学者、記者、支援者、大勢の「仲間」が集まりました。それぞれの人がそれぞれの思いとやり方でこの裁判に「参加」し、彼女たちがどんどん身につけていくパワーに勇気ももらいながら、共に闘い、勝利和解をかちとったこと、そして、その闘いを多くの人に伝えたいとの思いが、この本の出版につながったことが、多くの人から語られました。笑いあり、時に涙あり?、とてもにぎやかな集いでした。

パーティの前には、同じWWNの主催で、「公平な裁判のために」と題して、アメリカ・ハワイ州のサブリナ・マッケナー裁判官と日本の井垣康弘元裁判官のお話を聞く集いもありました。サブリナさんも、「市民が裁判(官)に問題があると思ったら、その意見を言っていかないとだめ。司法は自分からほど遠いものと思わないで。裁判官は公務員にすぎない。司法は自分の司法なのだ。」と、井垣さんも、「裁判所を変えるには、ユーザーの声を届けることしかない。玄関にある意見箱への投稿からでもよい。」と、司法へ市民が目を向け、意見を出していく大切さを語っていました。

住友裁判の原告と支援者の闘いは、裁判に関わり、裁判を見守ることで、よりよい社会を作る活動、裁判を通じて新しいルールを作り出す活動であり、まさに法教育がめざす「統治主体意識をもった市民の司法への参画」の具体例でもあります。法教育にのめりこんでいる私としては、「普通のOL」だった原告のみなさんのこの闘いを題材に、「司法への参画」の意義を若い世代の人たちに伝える方法はないものか、と考えているところです。

(追記)みなさんにも、是非ともご一読いただきたい本です。536頁、2940円という大作ですが、中身の濃い本です。

book

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2005.06.21

高校の先生方との勉強会

3月から月1回のペースで、高校の教師のみなさんと、司法書士、弁護士、社会保険労務士の有志が集まって、「高校生に”労働”と労働をめぐる”法”をどう教えるか」というテーマで、法教育の授業案作りをしています。昨日は、第4回目の勉強会で、私も、司法書士が教えるならば多重債務問題とからめたいと、「生活設計と”労働”」という指導案を作って参加しました(たくさんご批判もいただきました)。
生徒さんのほとんどがアルバイトをしているという学校の先生、反対にほとんどがアルバイト経験がないという学校の先生がいらして、それぞれの生徒さんに「今」伝えたいことが違っているようで、教師のみなさんは、あーでもない、こーでもない、と熱心に議論をされています。専門家の方も、法律のアドバイスを同じようにしながらも、少しずつ、伝えたい内容・関心が違っているんです。こういう「違い」って面白いですよ。
でも、いろいろ議論をする中で、それでも少しずつ「授業案」ができてきています。
2学期には、参加されている先生の高校で、連続授業を計画中で、そこに専門家も協力しよう、ということになっています。どんな授業ができあがるか、今から楽しみです。

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2005.06.06

高校生法律講座

今日は、大阪司法書士会からの派遣で、ある高校の1年生約400人を対象に、消費者被害予防啓発のための「高校生法律講座」の講師をしに行ってきました。
昨年、一昨年は、1クラスごとに司法書士と教師とがチームになって実施する講座や、多くても100人程度の講座ばかりでしたので、こんな大人数は久しぶりでした。本当は、生徒さんにも参加してもらう場面を作りたかったのですが、時間が短いのでかえって集中が切れてしまうということで、こちらの一方的な話だけの講座になってしまいました。感想文は後日になるので、どんな反応があるか・・・楽しみ半分、不安半分というところでしょうか。
今日の私の話は、↓こんな感じです。
1、「法律」は、とても身近で大切なもの
2、契約の話(買い物の契約=売買契約を例に)/悪質商法に注意
3、インターネットや携帯電話のサイトでの契約/架空請求に注意
4、被害にあわないようにするために/万一被害にあったらどうする

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2005.04.19

法教育の本ができました

法務省・法教育研究会が、昨年11月にとりまとめをした最終報告書が、そのままの内容ですが、イラストなどを入れて、教材例も見やすくなって、株式会社ぎょうせい から
『はじめての法教育──我が国における法教育の普及・発展を目指して』
という書籍として発売されました。税込み1200円だそうです。

ぎょうせい社のHPの新刊案内をご参照ください。
(新刊図書→4月の新刊コーナー→14日UP)

指導にあたる学校の先生や法律専門家向けの本です。
ご参考に、ご紹介します。お知り合いの学校の先生にご紹介いただいたり、ご自身でも、是非お読みいただければと思います。
(って、別に法務省の回し者ではありませんが・・)最終報告書=つまりこの本には、司法書士の活動の紹介も、法教育に対する司法書士への期待も書かれています。

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2005.02.21

法教育のシンポジウム

2月19日(土)、日本司法書士会連合会主催・市民公開シンポジウム「「生きる力」となる法教育PART2」が開催されました。私も上京して参加してきました。
私たち大阪の司法書士と大阪の教員のみなさんとの協力協働授業の実践報告を、大阪の教員の先生方にしていただくことになっていましたので、すごくドキドキでした。30分の発表の中で、授業の様子も少しビデオで流したのですが、大阪の元気でやんちゃな高校生の様子に、会場もなごやかムードでした。でも本当なら、この協力授業に司法書士はどう取り組んだか、現場の教師はどう取り組んだか、成果はどうだったのか、法教育の視点からの課題は何か、などなど、分析して討論するだけでも2~3時間は必要だったなあ・・・と思いました。そのくらい、この協働授業に取り組んだ者としての思い入れもあるし、教員のみなさんにももっと発言してもらいたかったなあ、と思いました。
とはいえ、基調講演では、法務省の丸山嘉代さんから「法教育」についてのわかりやすい説明をしていただき、後半のパネルディスカッションでは、様々な立場のみなさんから、法教育への期待を語っていただき、「法教育って何なの?」という方には、いくらかイメージをしていただけたかな、と思います。登壇者のみなさん、ご協力をいただいたみなさん、本当にありがとうございました。
残念なのは、昨年のシンポジウムPART1では、パネルディスカッションの際に時間をとって会場からの質問にパネラーがお答えをするという時間があったのですが、そういうやりとりができなかったことです。企画段階では、会場の方のご意見を伺う場面をつくって・・・ということだったのですが、時間が足りませんでした。これは司法書士会側の今後の課題だと思います。


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2005.02.06

2月19日にシンポジウムがあります

みなさんは、「法教育」をご存知でしょうか。
小・中・高校の児童・生徒や一般市民など、法律専門家ではない人々を対象に、法や司法制度、これらの基礎となる価値を理解し、法的なものの考え方の習得を図るための教育です。
「○○法」という法律があって、その何条には何が書いてあるというような知識中心の「法律教育」ではありません。
小・中・高校では、法やルールの背景にある価値観、司法制度の機能・意義を、発達段階に応じて能動的・体験的に考える思考型教育を通じて「統治主体意識」を育て、主権者たる国民(市民)の司法への主体的参画意欲を育てるのが、「法教育」の目標です。
くわしいことは、「おすすめHP」の「法教育研究会」の議論や「報告書」をよんでいただければと思いますが、その内容を一般市民にもわかりやすい形でお知らせしようと、日司連は下記のとおりのシンポジウムを計画しています。

日司連市民公開シンポジウム「”生きる力”となる法教育PART2」
2月19日(土)午後2時~5時 東京四ッ谷・日司連会館ホールにて
参加費は無料ですが、2月18日までに申込が必要です。
http://www.shiho-shoshi.or.jp/whatsnew/2005/symp/symp.html

「法教育」といわれると、何か特別な難しい授業をしなければならないように思ってしまいがちですが、今やっている社会科、家庭科、国語科、特別活動や総合的な学習の時間、また、私たち大阪司法書士会がやっている「高校生法律講座」を通じても実施が可能です。そのことを、私たちの仲間と大阪の高校の先生方で、この1年共同研究をしてきました。シンポジウムでは、その成果を短時間ですが、大阪の高校の先生方から実践報告して頂く予定です。
お時間があれば、是非シンポジウムにご参加ください。
私も、裏方で参加します。


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