« セクシュアル・ハラスメントについての参考図書のご紹介 | トップページ | 法教育についての意見交換 »

2006.03.15

高齢者虐待防止法の研修会

今日は、社団法人成年後見センター・リーガルサポート大阪支部主催、大阪司法書士会と近畿司法書士会連合会の共催による「高齢者虐待防止法の解説と利用方法」と題する研修会が開催されました。
講師は、高齢者虐待問題に長年取組みをされている大阪弁護士会の池田直樹弁護士でした。

高齢者虐待防止法については、大阪司法書士会人権委員会でも業務関連資料を作成し、会員に配布するなどしてきましたが、さらに深い解説や具体的な活用方法の紹介もあり、勉強になりました。

成年後見業務や、不動産登記手続等の業務において、おそらく、職務上高齢者虐待を発見しやすい立場にいる司法書士にとって、やはり関心があるのは「通報義務」、「通報努力義務」と守秘義務の問題です。

池田先生は、従来から取組みをされてきた高齢者虐待防止の取組みの中で、一歩踏み込める法的な裏付けが欲しい・・・という要請からできた法律であるという制度趣旨を考えるべきとおっしゃいました。つまり、早期発見・早期対応の要請が最優先で、守秘義務免責の規定もされたことから、虐待か否かの見極めができていないから慎重にとか、様子を見てからと判断するのは間違いだと考えるべきだと。特に、生命身体に関わる虐待発見者には「通報義務」があり、その者が通報義務を怠れば、そのことで拡大した被害については、法的責任を問われます、少なくとも私が被害者(の遺族)から依頼を受ければ、通報義務があった者に対しても、責任追及をするだろう、というお話しもありました。

それから、親の代理と称して(本当は無断で)不動産の処分をしようとして司法書士に登記手続の依頼があったときは、どのように対応されますか、みなさん、考えてください・・・ということは、やはり指摘をされていました。司法書士が通常行っている「人・物・意思」の確認を十分に実施していれば、不当処分に加担することはあり得ませんが、そういう依頼をしてくる人物について、関係機関に通報することについても、私たちは、十分に研究していざというときの対処方法を考えておく必要があります。

ということで、法律施行の4月1日までの研修は、これが最初で最後ですが、本当に差し迫ってきたなあ・・と、気がひきしまる研修会でした。全国の司法書士のみなさんも、もう準備はできてますか?

|

« セクシュアル・ハラスメントについての参考図書のご紹介 | トップページ | 法教育についての意見交換 »